こんばんは!
今回は、前回の重金属系譜図の70sハードロックからのバンド考察の第1弾で、メタルに直接的に関係しているバンドの中での重要バンドBlack Sabbathの初級編をやりたいと思います。
デビュー作からすでにメタルの雰囲気があり、メタルの元祖と呼ばれるサバス。
メンバー変更や時代により音楽性の変更を余儀なくされても、信念を貫き通したトニー・アイオミの人生をかけたバンドを紹介していきます。
- 1️⃣ 結成
- 2️⃣ ロニー・ジェイムス・ディオ
- 3️⃣ イアン・ギラン
- 4️⃣ トニー・アイオミ ソロアルバム
- 5️⃣ トニー・マーティン
- 6️⃣ ディオ&ギーザーの復帰
- 7️⃣ トニー・マーティン復帰
- 8️⃣ 再結成
- 9️⃣ 考察
1️⃣ 結成
1968年のイギリス・バーミンガム。 ボーカルのオジー・オズボーンがバンド告知を新聞でかけたことにより、
オジー・オズボーン(Vo)、トニー・アイオミ(Gt)、ギーザー・バトラー(Ba)、ビル・ワード(Dr)のメンバーで結成されました。
最初は、「Earth」という名前で活動を始めてましたが、ベースのギーザー・バトラーがイタリアのホラー映画「Black Sabbath」に改名することを提案して、 Black Sabbathが誕生した。
(映画の邦題はブラックサバス 恐怖!三つの顔 であった。 ひどい。。笑)
デビューアルバムのBlack Sabbathは1970年2月13日の金曜日にリリースという風に、バンドのイメージに徹底して悪魔的なものを使用した。
歌詞には超現象、SF、ファンタジー、クトゥルフ神話、悪魔などのテーマが使われました。
Master Of Realityのレコーディング前に、トニー・アイオミが職場の工場の事故で右手の中指、薬指の一部を切断するという大事故が起きてしまい、右手の負担を軽くするために、弦のテンションを下げるために、ダウンチューニングを使用したことにより重く、おどろおどろしさが出ました。
(アイオミが左利きのギタリストであるためでありましたが、このダウンチューニングでの表現というのが、当時では斬新で、後の特に地下メタルに影響を与えました。)
6枚目のSabotageまでは売上も好調であったが、パンク・ニューウェーブのブームが来ると、売り上げが下がり、方向性の問題や、オジーのアルコール問題など様々な問題が浮き上がり、8枚目Never Say Die!の不振が決定打となり、オジーを解雇してしまいます。
Ozzy Osbourne (Vo) Tony Iommi (Gt) Geezer Butler (Ba) Bill Ward (Dr)
1st : Black Sabbath (70)
2nd : Paranoid (70)
3rd : Master Of Reality (71)
4th : Black Sabbath Vol.4 (72)
5th : Sabbath Bloody Sabbath (73)
6th : Sabotage (75)
7th : Technical Ecstasy (76)
8th : Never Say Die! (78)
Black Sabbath 4 (Dig)
Master of Reality
2️⃣ ロニー・ジェイムス・ディオ
ここから、トニー・アイオミがリーダーとなり、Rainbowからロニー・ジェイムス・ディオをオジーの代わりに呼び、第2期黄金期を迎えます。
ディオは、オジーとは歌唱スタイルが違い音域も広かったのと、ディオがRainbow時代に書いた曲「Die young」を使用するなど、オジー期とはバンドのスタイルが変わりましたが、セールス的には大成功しました!
Ronnie James Dio (Vo) Tony Iommi (Gt) Geezer Butler (Ba) Bill Ward (Dr)
9th : Heaven And Hell (80)
このHeaven And Hellのツアー途中でビル・ワードが脱退。 ヴィニー・アピスが加入します。
Ronnie James Dio (Vo) Tony Iommi (Gt) Geezer Butler (Ba) Vinny Appice (Dr)
10th : Mob Rules (81)
3️⃣ イアン・ギラン
しかしながら、ディオは自身のバンド「Dio」の結成のために、脱退、後任の元Deep Purpleのイアン・ギランもDeep Purpleの再結成で脱退と固定シンガーが見つからないままの状態が続きます。
ドラムのビル・ワードも復帰しますが、すぐにまた脱退し、バンドの低迷期に入ってしまいます。。
Ian Gillan (Vo) Tony Iommi (Gt) Geezer Butler (Ba) Bill Ward (Dr) Geoff Nicholls (Key)
11th : Born Again (83)
4️⃣ トニー・アイオミ ソロアルバム
バンドがバラバラの状態となり、メンバーが落ち着かない状態が続いたこの時期に、トニー・アイオミはサバスを一時休止して、ソロアルバム「Seventh Star」の制作をします。
が、リリースの際に所属レーベルとの契約の問題で、最終的にソロアルバムではなく、Black Sabbath名義でリリースされてしまいます。。
実際には、Black Sabbath - Feat. Tony Iommiという複雑な表記になりました。
(この件で、Deep Purpleのグレン・ヒューズや、Kissのエリック・シンガーが実はBlack Sabbathのメンバーだったことになってしまいました。)
Glen Hughes (Vo) Tony Iommi (Gt) Dave Spitz (Ba) Eric Singer (Dr) Geoff Nicholls (Key)
12th : Seventh Star (86)
5️⃣ トニー・マーティン
Seventh Starのツアー中にグレン・ヒューズが脱退。
代わりに、レイ・ギランが加入。次のアルバムの制作段階で、ディオ時期の様式美の路線での活動を決め、トニー・マーティン(Vo)を起用。
このトニー・マーティン期が途中1枚を除き、オリジナルでの再結成まで続く成功を収める。
Tony Martin (Vo) Tony Iommi (Gt) Bob Daisley (Ba) Eric Singer (Dr) Geoff Nicholls (Key)
13th : The Eternal Idol (87)
エリック・シンガーの脱退により、コージー・パウエルを迎える。
Tony Martin (Vo) Tony Iommi (Gt) Laurence Cottle (Ba) Cozy Powel (Dr) Geoff Nicholls (Key)
14th : Headless Cross (89)
Tony Martin (Vo) Tony Iommi (Gt) Neil Murray (Ba) Cozy Powel (Dr) Geoff Nicholls (Key)
15th : Tyr (90)
6️⃣ ディオ&ギーザーの復帰
ディオとギーザーの復帰により、次回アルバムの制作が始まるが、コージーが落馬事故により、参加不可能となったため、ヴィニー・アピスが加入。
結果的に、Mob Rulesと同じラインナップでのレコーディングとなった。
Ronnie James Dio (Vo) Tony Iommi (Gt) Geezer Butler (Ba) Vinny Appice (Dr) Geoff Nicholls (Key)
16th : Dehumanizer (92)
7️⃣ トニー・マーティン復帰
ディオとアピスの脱退により、オリジナルでの再結成を試みるも失敗したため、トニー・マーティンを呼び戻し、Rainbow/ Quiet Riotのボビー・ロンディネリを迎えてアルバムを制作。
Tony Martin (Vo) Tony Iommi (Gt) Geezer Butler (Ba) Bobby Rondinelli (Dr) Geoff Nicholls (Key)
17th : Cross Purposes (94)
ギーザーとロンディネリが脱退し、コージーとマーレイが戻ってきて、アルバム制作が開始される。
Tony Martin (Vo) Tony Iommi (Gt) Neil Murray (Ba) Cozy Powel (Dr) Geoff Nicholls (Key)
18th :Forbbiden (95)
8️⃣ 再結成
Forbbidenのセールスが不振に終わり、2度目のオリジナルでの再結成を企画し、1997年に念願の再結成が現実となる。
この時の約束が、これ以降オリジナルメンバーでの再結成以外は、Black Sabbathと名乗らないということが再結成の条件であった。
ライブアルバム「reunion」を発売も、オリジナルアルバムは制作されなかった。
2007年には、Mob Rulesのメンバーでの再結成が実現。 しかし、Black Sabbathという名前がオリジナル再結成の際の約束で、名乗れなかったため、Heaven And Hellという名前で再結成を行った。
2010年にディオが他界し、Heaven And Hellが活動停止。 翌年に、Black Sabbathの再結成が企画されるも、ビル・ワードが再結成の契約内容に合意しなかったため、代役として、Rage Against The Machineのブラッド・ウィルクが参加した。
2017年2月に全てが始まった地元バーミンガムでファイナルライブを行い、およそ50年間の活動に終止符をうった。
Ozzy Osbourne (Vo) Tony Iommi (Gt) Geezer Butler (Ba) Brad Wilk (Dr)
19th : 13 (13)
9️⃣ 考察
メタルはどこで生まれたのか?と言われたら、僕はバーミンガムと答えるだろう。
当時のロンドンはもちろん、全ての中心だと言えるが、当時のロンドン周辺のヘヴィーなバンドはバーミンガムに集ったり、バーミンガムで結成される傾向があった。
当時イギリスでは、サッカー選手になるか、バンドをやるかしか、労働者階級から抜け出せないと言われていた。
経済的不安定な時代の中、Black sabbathやJudas Priest、Motorheadのような、労働者階級出身のバンドが当時の若者に希望を与えていたのは確かである。
初級編ということで、これから聞いてみたい方に書きますね。
上の紹介では、便宜上8個に分けて紹介しましたが、実際はオジー期、ディオ期、マーティン期の3つで考えて大丈夫だと思います。
オジー期と、ディオ/マーティン期はスタイルが違いますので、まずは、オジー期でMaster Of Reality、Vol.4あたりと、ディオ、マーティン期でHeaven And Hell、Dehumanizer、Headless Cross、Tyrあたりを聞いて頂き、好きなスタイルの方を掘り下げてみてください。
その後、逆に行っても違和感なく受け入れられるはずです。
僕自身も、オジー期から入ったので、時間はかかりましたが、ディオからマーティンへと行くことができました。
これも、全てのアルバムでトニーアイオミがギターを弾いてることが大きいと思います。
ディオ・マーティン期を様式美とはいうものの、明らかに、ギターがドゥーミーで粘りっけのある音で、リフも様式美のバンドではまず聞かないリフが入ります。
ですので、スタイルは変わっても、結局サバスはサバスだ!となるんですね。
とりあえず、かなりの情報量になってしまいましたので、深い考察は今後にして、今回は終わりにしたいと思います。
ではまた次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘