こんにちは、本日は、重金属系譜図の70sハードロックからWhitesnakeです!
初期の方、バンドというよりはDavid Coverdaleのソロプロジェクトというイメージも強かったのですが、どの様な経緯があったのかを見ていきましょう!
1️⃣ 結成
1978年、David Coverdaleによって結成されました。
Deep Purpleを脱退したCoverdaleは、77年にソロアルバム「Whitesnake」。78年に二枚目の「Northwinds」をリリース。
その後、ロンドンにて、バッキングバンドのメンバー探しを行い、初めは、CoverdaleのアルバムWhitesnakeの曲を中心に演奏していました。
当初、バンド名をWhitesnakeとつけて活動したかったCoverdaleでしたが、元Deep Purpleのシンガーと広告した方が良いというレーベル側の要望で、David Coverdale名義で活動が開始されます。
ちなみに有名な話ですが、Whitesnakeの由来はCoverdaleの性器を表したジョークだということ。
78年にEP、Snakebiteをリリース。 UKチャート61位に入り、EMIと契約します。
Micky Moody(Gt). Burnie Marsden(Gt). Neil Murray (Ba). Dave Dowle(Dr).にDeep PurpleでバンドメイトだったJon Lord(Key)というラインナップで同年1stアルバムTroubleをリリース。
バンドは初のヨーロッパツアーを行い、アルバムLovehunterの制作に入ります。
Dowleの演奏技術に満足出来なかったCoverdaleはリリース前にDowleを解雇します。そして、代わりに、旧友のIan Paiceが入ります。
Ian Paiceで再録音するアイデアもありましたが予算の関係で、LovehunterにはDowleの録音が使われることになります。
80年には、アルバムReady an’ Willingがリリース。
UKチャート6位というヒット作となります。
このアルバムの成功をきっかけにアメリカでも人気を得ます。
David Coverdale (Vo) Micky Moody (Gt) Bernie Marsden (Gt) Neil Murray (Ba) Dave Dowle (dr) Pete Solley (Key)
1st : Snakebite (78)
David Coverdale (Vo) Micky Moody (Gt) Bernie Marsden (Gt) Neil Murray (Ba) Dave Dowle (dr) Jon Lord (Key)
2nd : Trouble (78)
3rd : Lovehunter (79)
David Coverdale (Vo) Micky Moody (Gt) Bernie Marsden (Gt) Neil Murray (Ba) Ian Paige (dr) Jon Lord (Key)
4th : Ready an’ Willing (80)
2️⃣ 黄金期
81年にCome an’ Get Itをリリース。
このツアーで初の日本公演も実現しました。
しかし、長期ツアーやレコーディングで疲れ果てていたメンバーは、マネージメント会社と対立するようになり、メンバーの関係も悪化し始めます。
結果、Coverdaleは全員を解雇という暴挙に出ます。
しかしながら、関係が次第に戻るにあたり、メンバーにコンタクトを取り始めたCoverdaleはMoodyとLordに復帰を頼み、新しく、Mel Galley(Gt)、Colin Hodgkinson(Ba)、Cozy Powell(Dr)を加入させます。
82年には、完成していたアルバムSaints & Sinnersをリリース。
83年のヨーロッパツアーで、Moodyが脱退します。
今バンドに必要なのはギターヒーローであると考えたCoverdaleは、Michael Schenker、Adrian Vandenbergに声をかけますが、上手くいかず、ライブで一緒になった際に知り合ったThin LizzyのJohn Sykesに声をかけて、Sykesが加入することになります。
84年、Slide It Inを発売。
David Coverdale (Vo) Micky Moody (Gt) Bernie Marsden (Gt) Neil Murray (Ba) Ian Paice (dr) Jon Lord (Key)
5th : Come an’ Get It (81)
6th : Saints & Sinners (82)
David Coverdale (Vo) Micky Moody (Gt) Mel Galley (Gt) Colin Hodgkinson (Ba) Cozy Powell (dr) Jon Lord (Key)
7th : Slide It In (84)
3️⃣ John Sykes期
Deep Purple2期メンバーでの再結成により、84年にJon Lordが脱退します。
その期間に、SykesとMurrayはSlide It Inのギターとベーストラックを差し替えます。そして、アメリカリリース版では、二人の録音が使われました。
84年には、伝説のSuper Rock ‘84に参加の為に来日。
85年のツアー終了時にCozyがクビとなり、その後、86年に再びCoverdaleはメンバー全員を解雇するという行動に出ます。
彼の中には、ブルースの中にアメリカンロックサウンドを足した物がやりたいという思いがあり、現メンバーではそれが実現できないと考えたらしいです。
87年にWhitesnakeをリリース。 このアルバムがWhitesnakeの人気を決定付ける名盤となりました。
David Coverdale (Vo) John Sykes (Gt) Neil Murray (Ba) Aynsley Dunbar (dr)
8th : Whitesnake (87)
WHITESNAKE [CD] (30TH ANNIVERSARY, REMASTERED)
4️⃣ Steve Vai、Adrian Vandenberg期
Sykesの後任として、一度声をかけたAdrian Vandenbergが加入します。
しかし、8作目のレコーディングの直前に自動車事故を起こして、レコーディングに参加できなくなります。
そして、声をかけたのが、Dave Lee RothにいたSteve Vaiでした。
89年にSlip of the Tongueをリリース。
順調に見えたバンドでしたが、90年に様々な問題が出て、Coverdale自身もTawny Kitaenとの離婚裁判の最中だった為、バンドの長期的な休止を宣言します。
Coverdaleはこの期間で、Led ZeppelinのJimmy PageとのユニットバンドCoverdale and Pageに活動拠点を移します。
CoverdaleはWhitesnakeの復活を宣言しましたが、結局はDavid Coverdale & Whitesnake名義でのリリースとなりました。
David Coverdale (Vo) Steve Vai (Gt) Rudy Sarzo (Ba) Tommy Aldridge (dr)
9th : Slip of the Tongue (89)
David Coverdale (Vo) Adrian Vandenberg (Gt) Guy Pratt (Ba) Danny Carmassi (dr) Brett Tuggle (Key)
10th : Restless Heart (97)
5️⃣ 再結成
2002年にCoverdaleは翌年25周年を迎えるWhitesnakeの再結成を発表します。
Tommy Aldridge(Dr). Marco Mendoza(Ba). Timothy Drury (Key). Doug Aldrich (Gt). Reb Beach (Gt)というラインナップが集まります。
ライブ活動のみで25周年を祝うだけで再結成をしたWhitesnakeでしたが、ツアーは長期化して大盛況だった為、08年にアルバムGood to Be Badをリリースします。
これが、世界的な大ヒットとなり、バンドは活動継続へと向かいます。
10年にはForevermoreを、15年にThe Purple Album、19年にFlesh & Bloodをリリース。
Coverdaleは現在’Red, White and Blues’というコンセプトアルバムを三枚で構想中だということ。
まだまだ、走り続けるWhitesnakeに期待は高まるばかりである。
David Coverdale (Vo) Doug Aldrich (Gt) Reb Beach (Gt) Uriah Duffy (Ba) Chris Frazier (dr) Timothy Drury (Key)
11th : Good to Be Bad (08)
David Coverdale (Vo) Doug Aldrich (Gt) Reb Beach (Gt) Michael Devin (Ba) Brian Tichy (dr) Timothy Drury (Key)
12th : Forevermore (11)
David Coverdale (Vo) Joel Hoekstra (Gt) Reb Beach (Gt) Michael Devin (Ba) Tommy Aldridge (dr)
13th : The Purple Album (15)
David Coverdale (Vo) Doug Aldrich (Gt) Reb Beach (Gt) Uriah Duffy (Ba) Chris Frazier (dr) Michael Luppi (Key)
14th : Flesh & Blood (19)
6️⃣ 考察
Whitesnakeといえば、John Sykes期ですよね。
一枚しか出してないのに、ブラジルのリオでのライブとSuper Rockのイメージがメタルヘッズには強すぎるんですよね。
若い頃には分からなかった、初期作品の良さが、歳をとるごとに分かってくる。そして、今の方が初期よりもヘヴィーなことをやっているこの逆転現象がこのバンドの凄さですよね。
Coverdale自体は、結構ビジネス思考が強い人のようで、その結果、会社経営のようにメンバーを総入れ替えして、流行に便乗しようとも、絶対にやりたい音楽性自体を変えることは出来ないというこだわりは伝わって来るので、個人的には彼の自己中心的な決定には悪意が見えないんですよね。
映画でいえば、作品ごとにチームを編成する訳ですし、Whitesnakeの場合はDavid Coverdaleが表現したい作品を作れるバンドのイメージが強いのでね。
逆にいえば、彼がDeep Purpleにいれば、絶対にこの方法でバンド継続は難しいですので。
個人的には、運よく2010年くらいにロンドンでDoug期のラインナップで、Bernie Marsdenがゲストで出て来て、興奮した記憶があります。
オススメは、やはり、87年のWhitesnake。Slip of the Tongueも面白いアルバムです。
再結成後のGood to Be Badもかなり良いです。
さて、次はこのジャンル最後のバンドを紹介しまして、重金属系譜図を進めたいと思います!!
では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘