Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Iron Maiden 初級編 (重金属系譜図3 NWOBHM)

こんにちは!
本日は、NWOBHMよりIron Maidenをやります。
正直、歴史の多いバンドですので、かなり分かりやすくまとめましたので、とりあえず、全体の流れだけでもつかんで頂ければと思います!

多分、メタルバンドで一番有名なバンドの一つだと思います。
是非、興味を持っていただいた方は、曲、演奏、ステージ演出とこの3つが完璧に揃ったメタル界のレジェンドのライブを見れるうちに見ていただきたいですね!

 

1️⃣ 結成

 

1975年のクリスマスの日にベーシストのSteve Harrisにより結成されます。
バンド名の由来は、想像の通り、Irion Maidenという拷問道具ですが、映画化されたAlexandre Dumasの小説The Man in the Iron MaskからIron Maidenを連想して、付けたとされています。

初期のラインナップは交代が激しく、Paul Dayというボーカルが一番初めでしたが、ステージでの存在感がないとのことで、Dennis Wilcockに交代、KISSのファンだった彼は、ステージでメイクをして、偽物の血を使ってパフォーマンスをしました。
Dennisの友人だったDave Murrayが入りますが、メンバーが固定できないことに苛立ちを感じ始めたSteveはバンドを一度ストップしてしまいます。

メンバーの固定も出来ないまま、78年まで時間が経ちますが、ロンドンのパブでPaul Di’Annoに出会い、オーディションに誘います。

Di’Annoが加入して、バンドは、三曲入りのデモテープを作ります。
そのデモがきっかけでライブが増え、シーンの中心となっていたロンドンのBandwagon heavy Metal Soundhouseというライブハウスへの出演が決まります。
後にデモテープは、このライブハウスの名前から取り、「The Soundhouse Tapes」として販売されます。
(その三曲が、Iron Maiden . Prowler . Invasionでした)

その翌年、バンドはEMIとの契約を獲得します。
そこで、Murrayの友人であった、Adrian Smithに声をかけますが、断られた為、Dennis Strattonが加入、ドラムには、元SamsonのClive Burrが入ります。

Metal For MuthasというコンピレーションにSanctuaryとWrathchildが入り、80年、念願のファーストアルバムIron Maideがリリースされます。
アルバムは、UKチャート4位とヒットとなり、KISS, UFO , Judas Priest等との共演を果たします。
この間に、Strattonが方向性の違いで脱退、一度断られたAdrian Smithが加入します。

81年には、2枚目のKillersをリリース。 初のワールドツアーも行います。


Paul Di’Anno (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Dennis Stratton (Gt)     Clive Burr (Dr)

1st : Iron Maiden (80)

Paul Di’Anno (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Clive Burr (Dr)

2nd : Killers (81)

 


キラーズ(ザ・スタジオ・コレクション・リマスタード)

 

2️⃣ 黄金期


81年、Di’Annoのドラッグ使用での態度が問題となり、ワールドツアー前に、解雇されます。
そこで、SamsonにいたBruce Dickinsonに声がかかり、すぐに加入となります。

82年、三枚目のアルバムThe Number of the Beastがリリースされるも、Samsonとの契約が残っていた為、Bruceはクレジットに名前を載せることが許されませんでした。
タイトルが悪魔崇拝的であるとキリスト教団体はバンドに抗議しましたが、結果的に一般的な話題にもなり、このアルバムは大ヒットとなりました。

82年に、Burrに変わり、Nicko Mcbrainが加入。
翌年に四枚目のPeace of Mindをリリースします。 イギリスで3位、アメリカでも70位というヒットとなりました。

84年には、Powerslaveをリリースします。
このツアーでバンドは、13ヶ月で28カ国193公演という偉業を成し遂げます。
この模様は、Live After Deathとして、CDリリースされました。


Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Clive Burr (Dr)

3rd : The Number of the Beast(82)

Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

4th : Piece of Mind (83)
5th : Powerslave (84) 

 

 


魔力の刻印

 


3️⃣ 実験期 ~ Dickinson脱退


86年にSomewhere in Timeをリリースします。
この頃は、シンセギターやベースを取り入れ、バンドに実験的な要素を取り入れます。
次作Seventh Son of a Seventh Sonでは、Orson Scott Card作の小説「Seventh Son」を基にコンセプトアルバムに挑戦、キーボードも初めて入ります。

このアルバムのツアー後、バンドは休みを取り、SmithとDickinsonはソロアルバムをリリースします。
次のアルバム制作のため、ミーティングで集まった際に、SmithとHarrisは作品の方向性で対立し、Smithは脱退してしまいます。
後任にDickinsonのソロで一緒に仕事をした、Janick Gersが加入します。

そして、90年、Dickinson加入後初のアルバムNo Prayer for the Dyingをリリースします。
次作、92年のFear of the Darkでは、UKチャート1位の大ヒットとなりました。

しかし、93年、ソロでのキャリアに集中したかったDickinsonは絶頂期にバンドを脱退してしまいます。

Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

6th : Somewhere in Time (86)
7th : Seventh Son of a Seventh Son (88)

Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Janick Gers (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

8th : No Prayer for the Dying (90)
9th : Fear of the Dark (92)

 


フィア・オブ・ザ・ダーク【ザ・スタジオ・コレクション・リマスタード】


4️⃣ Blaze Bayley期

 

94年、Dickinsonの後任オーディションには何百というテープが集まり、最終的にはツアーサポートもしたことがあるWolfsbaneのBlaze Bayleyに決まりました。

95年にThe X Factorをリリースします。
しかし、アルバムの評価は低く、暗い曲が多かったのはHarrisの離婚も影響したと指摘されました。
98年のVirtual XIではバンドで一番低いセールスとなり、99年にバンドミーティングの末Blazeはバンドを去ることになりました。

Blaze Bayley (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Janick Gers (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

10th : The X Factor (95)
11th : Virtual XI (98)


Xファクター【ザ・スタジオ・コレクション・リマスタード】

 



5️⃣ Dickinson. Smithの復活 ~ 現在

 

Blazeの後任に、HarrisはDickinsonの復帰を考えましたが、Bruceは興味がないと断りました。
しかし、数回にも及ぶミーティングの末、Dickinsonの復帰が決まりました。
その際、Smithも復帰することになり、ここからギターが3人編成となりました。
そして2000年、Brave New Worldをリリース、03年にDance of Death、06年にA Matter of Life and Death、10年にThe Final Frontierをリリースします。
このツアーで、シンガポールインドネシア、韓国と初めての国でのツアーも大成功を収めます。

15年には、The Book of Soulsをリリース。
現在もコロナの影響でツアーは中断しているものの、走り続けるレジェンドIron Maidenに期待しましょう!!

Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Janick Gers (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

12th : Brave New World (00)
13th : Dance of Death (03)
14th : A Matter of Life and Death (06)
15th : The Final Frontier (10)
16th : The Book of Souls (15)


ブレイヴ・ニュー・ワールド

 

 

6️⃣ 考察

メタル界のレジェンドIron Maidenですが、上の説明では、簡潔に書きましたBlaze Bayley期ですが、僕が初めて買ったのが、The X Factorだったんですよ。
その一曲目のSign of the Crossでファンになったという経緯です。

彼がいなければ、バンドは解散したかもしれませんし、個人的には単純に合わなかっただけだとも思います。

この時はまさか自分自身がBlazeのドラマーと一緒にバンドが出来るなんて思ってもいませんでしたね。

NWOBHMの話ですが、Iron Maidenなら独立レーベル使わなくてもいけたでしょう!と思われる方もいるかもしれませんが、それは結果論でして、それまでは、コネを作るか、デモテープが採用されるかしかなかった所に、Roundhouseのようなメタルバンドが欲しければ、ここに聞けば良いという場所ができて、更に、コンピレーションを出して、リスナーも身近な感覚でバンドや音楽に触れ合えるというシステムが出来た事が画期的だったと思います。


日本公演も流れてしまいましたし、早く戻って来て欲しいですよね。

オススメですが、やはりthe Number of the Beast . Powerslave , Fear of the Dark辺りですね。
その期間のアルバムは全部良いので、是非、聞いてみてください。
The X Factorもオススメなんですがね。笑  さすがに、一枚目で手に取るアルバムではないかと思いますが、ある程度アルバムを聞かれた際は、真っ先にThe X Factor を聞いてみてくださいね!!
(あ!CDならリマスターされてるのをオススメします。リマスター前のはマスターボリュームがやばく小さいので。。)

ではまた次回!🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 


パワースレイヴ(ザ・スタジオ・コレクション・リマスタード)