Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

重金属系譜図4 〜ジャーマンメタル〜 (メタル系譜図)

こんにちは!
本日は、重金属系譜図4として、ジャーマンメタルです。
音楽的な流れとしては、系譜図1−3と同じ流れですが、特に80年代にヨーロッパと日本でムーブメントになったジャーマンメタルを見ていきましょう!

 

 

 

 

1️⃣ 歴史と定義

1960年代から70年代のドイツもイギリスと同じようにプログレ、サイケロックブームが起こっていました。 クラウトロックと呼ばれています。
Amon Duul l ,  Amon Duul ll . Can , Ash Ra Tempel , Neu! のようなサイケ、プログレのムーブメントから、イギリスでいう、Deep PupleやLed Zeppelinのようなサイケなハードロックバンドが生まれます。
例えば、Lucifer’s FriendやBirth Controlです。

70年代初めに、ScorpionsやAcceptが登場し、80年代に入ると、Helloween , Running Wild , Grave Digger , Rageの様なパワーメタル/ メタルが登場します。

80年代後期にはジャーマンスラッシュと呼ばれるドイツのライン川沿いで誕生したムーブメントも起きました。
Sodom , Kreator , Destruction などが代表バンドです。

90年代後半には、EdguyやFreedom Call , Primal Fearなどの新世代ジャーマンメタルバンドが誕生しました。

定義ですが、Scorpions, Accept世代からHelloweenの世代までに絞り、ドイツのバンドという意味ではなく、ジャーマンメタルというムーブメントとしてここでは取り上げます。
個々の
ですので、72年デビューのスコーピオンズくらいから、86年デビューのHelloweenくらいまでだと思っていただければと思います。

 

 

2️⃣ 主要バンド

Scorpions
M.S.G (Michael Schenker Group)
Uli John Roth
Rage
Gravedigger
Running Wild
Blind Gardian
Sodom
Kreator
Destruction


など。。。


 

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3️⃣ 考察

 

ドイツで起こったジャーマンメタルムーブメントは、音楽的には、イギリスでの70sハードロック、NWOBHMとほとんど同じ流れになります。

このムーブメント期の歴史背景は、特に1980年から90年代中期までは保守系の政権が続き、二次大戦後大量に受け入れた移民労働者に対する政策を放置、もう少しで内乱という所まで行き、61年に出来たベルリンの壁で東西が分裂、東からの亡命者が相次ぎ、東ドイツが事実上、経済崩壊します。

現在では、イギリスの外国人に対するアーティストビザは廃止されており、その反面ドイツはアーティストビザは発行してます。
ドイツ人は、経済危機が起きても芸術の価値というのを常に評価しており、それがドイツ出身のメタルバンドではなく、ジャーマンメタルというムーブメントを作り出したのではないでしょうか?

西ヨーロッパでは、ビートルズの時代からイギリスとドイツが音楽の最先端を走っており、プログレ〜サイケロック〜ハードロック〜メタルという流れは全く同じでした。

個人的な体験からの意見ですが、ロンドンのミュージシャンで上手いという方達は、ほとんどが移民の方でした。
イギリス人で上手い方は郊外にいるイメージが強かったです。
ですので、イギリスがアーティストビザを切って約5年、これがイギリスとドイツの音楽にどう影響を与えるのかとても興味深いです。

最後にですが、明日以降、いつも通りバンド紹介に入るのですが、今回「80sメタル」の様な大きい枠組みではなく、正統派メタルは国ごとに細分化してますので、80年代までのドイツの正統派メタルだけ紹介させていただきます。
ハロウィーンも本当にジャンルのことを言えばパワーメタルですが、このムーブメントの象徴のバンドですので、ジャーマンメタルに入れます。


ではまた次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘