Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Scorpions 初級編 (重金属系譜図4 ジャーマンメタル)(メタル系譜図)

こんにちは!
ジャーマンメタルのバンド一発目という事で、イギリスでいえば、UFOやBlack Sabbathと同じ時期から活躍する大御所Scorpionsをやっていきたいと思います。

僕自身、影響を受けたで言えば、かなり上位のバンドなんですが、90年代〜は抜け抜けでして、、今回、新発見が沢山あり楽しかったです。
では、見ていきましょう!

 

 

 

1️⃣ 結成

1965年、Rudolf Schenker (Gt)により結成されます。
70年に弟のMichael Schenker (Gt)とKlaus Meine (Vo)が加入しバンドは活動が本格的になり、72年にバンドコンテストで優勝、二曲の録音をします。

72年、一枚目のアルバム、「Lonesome Crow」をリリースします。
このツアーで、バンドはUFOのオープニングをやります。 ツアーの終わりにMichaelはUFOにオファーをもらいそのまま、UFOに加入します。
その際に、バンドには友人のUli Rothを紹介し、Rothがツアーを最後までヘルプします。

ツアーの終わりにRothに加入をオファーしますが、当時「Dawn Road」というバンドへの加入の方に興味があり、断られます。
Dawn Roadのメンバーには、Francis Buchholz (Ba)、Achim Kirschning (Keys)、Jurgen Rosenthal (Dr)がいて、RothはMeine、RudolfにDawn Roadへの加入を頼みます。
バンドは、一度Dawn Roadになりましたが、アルバムを出していて、ハードロック界ではDawn Roadよりも有名な為、Scorpions名義で活動することになります。


Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Michael Schenker (Gt)     Wolfgang Dziony (Dr)     Lothar Heimberg (Ba)

1st : Lonesome Crow (72)

 


恐怖の蠍団

 


2️⃣ Uli Roth期

74年に、「Fly to the Rainbow」をリリースします。
録音後に、Kirschning、Rosenthalが脱退します。

75年には、「In Trance」をリリースします。
このアルバムでScorpionsのハードロックのスタイルが完成します。

76年に、「Virgin Killer」をリリースします。
アルバムジャケットに未成年女性のヌードを使用したことにより、たくさんの国で販売停止される事件が起こります。

77年に、「Taken by Force」をリリースします。
同年、東京でのライブ音源「Tokyo Tapes」をリリース。
しかし、バンドがコマーシャル路線へ行こうとしていることにRothは満足いかず、バンドを去ってしまいます。
100人を超すオーディションの末、Matthias Jabsが抜擢されました。


Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Uli Roth (Gt)     Jurgen Rosenthal (Dr)     Francis Buchholz (Ba)

2nd : Fly to the Rainbow (74)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Uli Roth (Gt)     Rudy Lenners (Dr)     Francis Buchholz (Ba)

3rd: In Trance (75)
4th :  Virgin Killer (76)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Uli Roth (Gt)     Herman Rarebell(Dr)     Francis Buchholz (Ba)

5th : Taken by Force (77)

 


復讐の蠍団~イン・トランス

 

3️⃣ コマーシャル期

次のアルバムを制作の際、UFOを辞めたMichaelがバンドに復帰します。
79年に「Love Drive」をリリース。
バラードが多く、ファンからは否定的な意見も出ましたが、このアルバムがきっかけで、アメリカでも人気が出ます。

80年には「Animal Magnetism」をリリースします。
82年の「Blackout」が大ヒットアルバムとなります。 Scorpionsのメタルのスタイルが完成されます。

84年に「Love at First Sting」をリリースします。
このアルバムも全世界で大ヒットします。
Scorpionsの中で一番メタルなアルバムとなりました。

88年には、「Savage Amusement」をリリースします。
前作とはスタイルを変え、AORのテイストを取り入れた作品となりました。

90年には「Crazy World」をリリースします。
作風的には前作と同じでしたが、収録曲の「Wind of Change」が大ヒットします。



Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     Herman Rarebell (Dr)     Francis Buchholz (Ba)     Michael Schenker (Gt)

6th : Lovedrive (79)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     Herman Rarebell (Dr)     Francis Buchholz (Ba)

7th : Animal Magnetism (80)
8th : Blackout (82)
9th : Love at First Sting (84)
10th : Savage Amusement (88)
11th : Crazy World (90)

 


禁断の刺青


4️⃣ 安定期

 

93年に「Face the Heat」をリリースします。
ハードロック要素が増え、バランスの取れたアルバムとなりました。

96年には「Pure Instinct」をリリースします。

99年リリースの「Eye ll Eye」では、スタイルを完全に変え、ポップに電子楽器と物議を醸し出すアルバムとなりました。

04年に「Unbreakable」をリリースします。
このアルバムで原点であるハードロックへと完全に戻ります。

07年には、「Humanity : Hour l」をリリースします。 
前作よりヘヴィなアルバムとなりました。


Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     Herman Rarebell (Dr)     Ralph Rieckermann (Ba)

12th : Face the Heat (93)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     Curt Cress (Dr)     Ralph Rieckermann (Ba)

13th : Pure Instinct (96)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     James Kottak (Dr)     Ralph Rieckermann (Ba)

14th : Eye II Eye (99)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     James Kottak (Dr)     Pawel Maciwoda (Ba)

15th : Unbreakable (04)
16th : Humanity : Hour l (07)

 


蠍団の警鐘-ヒューマニティー:アワーI


5️⃣ 現在

ハードロック、メタル路線へと完全復帰したバンドは、10年に「Sting in the Tail」をリリースします。
11年には、古い曲を取り直したセルフカヴァーアルバム「Comeback」をリリースします。

15年には、「Return to Forever」をリリース。
このツアーの途中にドラムのKottakが脱退した為、元MotorheadのMikkey Deeが加入します。

20年に新曲をオンラインで公開、今年21年にリリース予定だと発表されています。


Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     James Kottak (Dr)     Pawel Maciwoda (Ba)

17th : Sting in the Tail (10)
18th : Comeback (11)
19th : Return to Forever (15)

 

 


STING IN THE TAIL

6️⃣ 考察

かなり歴史のあるバンドでしたので、かなり省略はしました。
Scorpionsは僕にとって、特に思い入れのあるバンドなんです。
ギターをやっている上で、Michael SchenkerとUli Rothの影響は確実にありますし、また、個人的にもエピソードがありますので、機会があれば、お話ししたいと思います!

最近、たくさんのバンドを調べているうちに、本当に大きいバンドであればあるほど、マーケットに音楽性が左右されている事に気付いて来ました。
ビッグなメタルバンドは、80年代終わりくらいから大体AOR系に傾いて、騙し騙し、メタルみたいな事をやったのちに、90年代の終わりから00年で完全に狂っていますね。笑

JudasやMaidenはその時期に正規のボーカルがいないから別バンド扱いみたいになってますが、まあ、多分そういう事でしょう。
いかに90年代がメタルにとって暗黒時代だったかですよね。
Def Leppardの様に、違うジャンルでも上手くやれちゃうバンドもいれば、、Scorpionsみたいに。。 「Eye ll Eye」は本当に驚きました。笑
完全にスルーしてたアルバムなんで、あそこまで狂ったモノだとは思ってもなかったので。。

オススメですが、まずMichael Schenker , Uli Rothが関係してるアルバムは全部良いですが、初めて聴くとなれば、「In Trance」「Virgin Killer」「Taken by Force」「Love Drive」ですかね。
Matthias期が実際のScorpionsの黄金期ですので、「Blackout」「Love at First Sting」の二枚は超名盤です。

「Love at First Sting」を最初に聞く事をオススメします!

その後ですと、「Humanity : Hour l」「Sting in the Tail」はかなり良作です!

実際、90年代の作品も良作は多いのですが、バラードが多すぎて、メタル?としてはオススメ出来ないかな?という事で、外しておりますが、ロックのアルバムとしてなら確実に良作だと思います。

作品多すぎて、分からない場合は、DVDの「Live at Wacken 06」を見れば、好きか嫌いかすぐに判断できるかと思いますよ!


次回もまだまだ、このジャンルを掘り下げていきます!
ではまた次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 


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