エドガー・ライトの新作「Last Night In Soho」行って来ました。

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エドガー・ライトの新作ということで、行って来ました！

ライト監督は「ショーン・オブ・ザ・デッド」「ホットファズ」など初期作品はコメディ要素の入ったアクション系が多かったのですが、徐々にシリアス路線に向かい「ベイビー・ドライバー」で覚醒した後の作品だった為に、期待はしておりました。

音楽や、ファッション、映画などのサブカルに強い監督としても有名なので、６０年代のファッション業界の映画、ちょっと予告編怖さも感じたので、ダレン・アロノフスキーの「ブラックスワンみたいな映画を想像してたのですが。。。

ガチガチのサスペンスホラー。。。

イギリス南西のコーンウォールの女の子エリー。
彼女の母親は彼女が７歳の時に他界しており、それ以降、母親のビジョンが見える様になります。
ロンドンのカレッジ・オブ・ファッションという大学に合格し、デザイナーを目指すというのが大筋のストーリー。
田舎の子なんで、パーティー三昧の都会っ子とは合わず、寮をやめて、フラットシェア（部屋借り）を始めます。

そのフラットに越して以来、初めて母親以外のビジョンを夢で見ます。
６０年代のロンドン・ソーホー。　歌手を夢見るサンディ。
まさにエリーの好きな時代と場所。

素敵な夢を毎日見る為、夜寝るのが大好きになるエリー。
しかし、その夢は徐々にダークになっていき。。。

という感じの映画です。

ライト監督は「ワールドエンズ」でも、酔っ払いのおっさん青春映画に見せかけ、途中から宇宙人との戦争になるなど、ストーリーの切り返しが天才的です。

正直、この映画がサイコ・スリラーだと予想もしてなかったので、急なストーリーの方向転換で不安感が半端なく、途中何回も劇場を出たいと思うくらい観客の不安をあおります。

ホラーの中でも、派手な正統派のホラーではなく、イギリスの「ハマーフィルム」系のメンタルに来るホラー要素がたくさん入っていました。

先入観なしで見て、ストーリーにブンブン振り回される快感を得れる映画ですので、内容に関する言及はここまでにします。

感想ですが、今、年末ですし落ち込み気味の人は絶対やめた方が良いと思います。
怖いんじゃなく不安になるんですよ。笑
そして切ない。
あまりに唐突に点と点が線になるので、驚きと寂しさでなんとも言えない感情になります。

あと個人的にはロンドンに住んでいた記憶がバッと蘇りましたね。
ソーホーはエリアとしては「オックスフォードストリート」「ピカデリーサーカス」「レスタースクエア」「トッテナムコートロード」の４つの駅で囲んだ場所で、映画館、劇場、ライブハウス、ナイトクラブなどが縦並ぶ歓楽街です。
そこで実際に撮影されていて、エリーがバイトするパブなども実在している様ですよ。
もう一度ロンドンへ行く機会があれば、ロケ地ツアーしたいですね。


そしてこの作品でエドガー・ライト監督の味方が変わりました。
次の次元へ完全に行ったと思います。

サスペンスホラーやハマーフィルムが好きな方は是非劇場へ！
６０年代の空気感は大きい音、広い劇場で感じた方がリアルでしたし、好き嫌いはあるでしょうが、映画としては非の打ちどころのない映画ですので！！