Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Candlemass初級編 (重金属系譜図7 - ドゥームメタル)(メタル系譜図)

新年一発目はDoom MetalのオリジネーターCandlemassです!
Black Sabbathフォロワーのバンドは70年以降沢山いましたが、ジャンルとして確率したのはこの辺りからでした。


 

 

 

1️⃣ 結成

 

1984年にスウェーデンストックホルムにて、ベーシストのLeif Edlingにて結成されます。
Johan Langqvist (Vo)(当時はセッションメンバーでした), Mats Bjorkman (Gt). Klas Bergwall (Gt). Matz Ekstrom (Dr)が集められ、86年にデビューアルバム「Epicus Doomicus Metalicus」をリリースします。
アルバムタイトルはラテン語で意味は「Epic Doom Metal」です。

このアルバムが当時のメタルシーンに衝撃を与え、初期Black Sabbathの音楽に影響を受けたバンドたちが集まり、「Doom Metal」というシーンが誕生します。

バンドはボーカルの正式メンバーとしてMessiah Marcolinを迎え、87年に「Nightfall」をリリースします。

このリリースの後、Bergwall, Ekstromが脱退し、Lars Johansson, Jan Lindhが加入します。

そして、88年に「Ancient Dreams」を89年に「Tales of Creation」をリリースします。

バンド内での音楽性での衝突の末、91年にMessiahが脱退します。


Leif Edling (Ba)     Johan Langqvist (Vo)     Mats Bjorkman (Gt)     Klas Bergwall (Gt)     Matz Ekstrom (Dr)

1st : Epicus Doomicus Metalicus (86)

Leif Edling (Ba)     Messiah Marcolin (Vo)     Mats Bjorkman (Gt)     Lars Johansson (Gt)     Jan Lindh (Dr)

2nd : Nightfall (87)
3rd : Ancient Dreams (88)
4th : Tales of Creation (89)

 


EPICUS DOOMICUS METALL

 

2️⃣ 中期

 

Messiahの後任にThomas Vikstromが加入し、92年に「Chapter Vl」がリリースされます。
メタルの要素が強くなり、古いファンから不人気となり、94年に一度解散を発表します。

Leifは「Abstrakt Algebra」というプロジェクトを始めます。
Mats Leven(Vo). Jejo Perkovic (Dr). Mike Wead (Gt). Simon Johansson (Gt)という豪華ラインナップで95年にアルバムをリリースしますが、失敗に終わってしまいます。



そして、Candlemassを再開させることを決めますが、理不尽な解散に疑問を持っていた古いメンバーが参加を拒否したため、現Arch EnemyのMichael Amottが加入します。

新しいラインナップで98年に「Dactylis Glomerata」をリリースします。

翌年には「From the 13th Sun」をリリースします。

02年に元メンバーとのリユニオンライブが開催されます。
しかしながら2度目の解散が発表されます。

Leifは友好関係のあるMats Levenとバンド「Krux」を始めます。


Leif Edling (Ba)     Thomas Vikstrom (Vo)     Mats Bjorkman (Gt)     Lars Johansson (Gt)     Jan Lindh (Dr)

5th : Chapter Vl (92)

Leif Edling (Ba)     Bjorn Flodvist (Vo)     Michael Amott (Gt)     Carl Westholm (Key)     Jejo Perkovic (Dr)

6th : Dactylic Glomerata (98)

Leif Edling (Ba)     Thomas Vikstrom (Vo)     Mats Stahl (Gt)     Jujo Perkovic (Dr)

7th : From the 13th Sun (99)


Chapter VI (CD+DVD)

 

 

3️⃣ 現在

 

04年にバンドはMessiahを呼び戻し再結成を発表します。
そして05年に「Candlemass」をリリースします。

しかしMessiahは再びバンドをさります。

後任にはSolitude AeturnusのRobert Loweに決まり、07年に「King of the Gray Islands」がリリースされます。

09年には「Death Magic Doom」をリリースします。
元々は「Hammer of Doom」というタイトルでしたが、ドイツのフェスの名前と同じだったため、改名されました。

12年「Psalm for the Dead」がリリースされますが、直後にLoweが脱退し、ライブではMats Levenがメンバーとして加入しました。

18年に「The Door to Doom」をリリースします。
アルバムでは、Doom MetalのパイオニアBlack SabbathのTony Iommiもゲスト参加しました。


Leif Edling (Ba)     Messiah Marcolin (Vo)     Lars Johansson (Gt)     Mats Bjorkman (Gt)     Jan Lindh (Dr)

8th : Candlemas (05) 

Leif Edling (Ba)     Robert Lowe (Vo)     Lars Johansson (Gt)     Mats Bjorkman (Gt)  
Jan Lindh (Dr)

9th : King of the Gray Islands (07)
10th : Death Magic Doom (12)

Leif Edling (Ba)     Johan Langqvist (Vo)     Lars Johansson (Gt)     Mats Bjorkman (Gt)     Jan Lindh (Dr)

11th : The Door to Doom (19)


Door to Doom

 

 

 

4️⃣ 考察

さて、Candlemassですが、基本的にLeif EdlingがCandlemassだと考えて大丈夫です。
スウェーデンのミュージシャンコミュニティーは密接で、Yngwie, Therionなどの内輪でグルグルとミュージシャンが移動するのが特徴です。

まず、デビューアルバム「Epicus Doomicus Metalicus」が衝撃的すぎました。
前回の来日公演ではこのアルバムのボーカルJohan Langqvistが参加していて、感じた事が、各ボーカルのキャラクターが強くていくらメサイヤのイメージが強くてもやはり、このアルバムはLangqvistしか歌えないという、Leifが彼の作った曲を歌えるボーカルを探してレコーディングしているのではなく、ボーカルに合わせて微調整しているように感じるのがこのバンドの強みだと思います。

中期、現Therionでオペラ歌手でもあるThomas Vikstromがいた時にはメタルに寄ったリフが多かったですし、Bjorn FlodvistとMichael Amottのいたバンドとしては一番揉めていた時期のアルバムでしたが、奇跡的なEpic Doomアルバムが生まれましたし。

Solitude AeturnusのRobert Loweが参加したあたりから、音楽性は固まった様に感じます。

オススメですが、まずは1stですね。 そしてやはりメサイヤ期にバンドの形が生まれましたので、2−4枚目。
昔のようなドロドロした雰囲気が消え、鋭角さが際立つ最近の作品なら11枚目の最新作がオススメです。

Doom Metalというジャンルが一番わかりやすいバンドですので、是非試してみてください!

ではまた次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘



NIGHTFALL