Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

重金属系譜図8 - スラッジメタル Sludge Metal(メタル系譜図)

しばらくお休みしていました重金属系譜図ですが、今年から再開いたします!!

再開1発目はSludge Metalです。笑









1️⃣   定義


Sludgeの定義はとても難しいのですが、凄く簡単に説明しますとDoom Metalの重々しさと80年代ハードコアパンクの速さやアイデンティティーが融合したジャンルとされています。

Doom Metalの考察でも名前が出てきました、Saint Vitusですが当時のアメリカのアンダーグラウンド界では特にBlack Flagアメリカンハードコアパンクのパイオニアバンドの一つ)と繋がりが深く、後にSaint Vitusは完全にDoom Metalの方向に切り替えるのですが、そのムーブメントがきっかけとなり、85年くらいからDoom MetalでもHardcore Punkでもない音楽が誕生し出します。

その中でもSludge Metalを定義付けする上で重要なバンドがMelvinsです。
87年にリリースされたGluey Porch Treatmentsが音楽的にSludge Metalを体感するのに完璧なアルバムだと個人的には思います。

80年代はハードコアパンクバンドだったNeurosisも90年代に入りSludge Metalバンドへと変わりました。

90年リリースのEyehategodのIn the Name of Sufferingというデビュー作がこれぞSludge Metalだという作品だとも思います。

彼らは今でもスタイルを一切変えず活動を続けていますので、Eyehategodを聞いていただければ、音楽的に理解していただけるかと思います。

90年代に入るとCrowbar、Down、日本ではCorruptedが登場し、2000年ではMastodonなどが登場し未だに盛り上がりを見せています。

考察の方でもう少し深く掘り下げてみます!




 

 

 

2️⃣ 考察


聞いても感覚としてしか分からないくらいジャンルのレンジが広いのでもう少し深堀りしてみましょう!


Doomというのは「終末」や「破滅」という意味で、しばしばキリスト教の終末論で使われます。
もちろんDoomyなど「憂鬱な感じ」の様に日常生活でも使用されることもありますが、元はこの終末という意味からきています。

その終末というのは世界の終わりという意味と同時にイエスにより決められた「運命」や「宿命」という意味も含んでの終末です。

ですので、歌詞には宗教や宗教絡みの魔女や魔法や悪魔などが使われ、世界観もおどろおどろしく憂鬱な感じが多いです。

「運命」という意味も含まれているというのがこの2つのジャンル分けには非常に重要で、ボーカルは感情、特に怒りは入れずに歌われることが主流です。


どんな行動をしてもキリストが予言した日に世界は終わる。 だから感情的になる必要もないという感じでしょうか。


さてSludge Metalですが、Sludgeというのは「汚泥」や「ぬかるみ」という意味になります。
ドロドロしたという意味ではDoomと同じ意味なのですが、そこにはキリスト教という縛りがないのです。

人生の中でぬかるみにハマる事は神による運命でもありませんし、行動を起こせばそのぬかるみから出ることは可能です。

ですので、政治や宗教、人間関係により苦しめられている現状に対する怒りを叫んだり嘆いたりするため、ボーカルはシャウト気味な事が多くなります。

音的にはハードコアやパンクのギターはザクザク、シャキシャキと切れ味の良いサウンドなのに対し、下水道のSludge(汚泥)の様にダウンチューニングされたギター、ベースでドロドロと演奏されるのが特徴になります。


 

 

 

 

 

かなり説明が難しいジャンルでしたので、かなり深く考察してみましたがどうだったでしょうか??

あと今まで手書きだった系譜図きちんと図にしました。笑笑
あれはあれで味があったんですがね。

まだまだ80年代からは出られませんが、次回もお楽しみに🤘😊🤘

【新譜紹介】Autumn's Child - Starflower (2022/12/21リリース)

今回は80年代の北欧メタルのレジェンドMikael Erlandsson率いるAutumn's Childの12月21日リリースの4作目「Starflower」をご紹介します。


まずはオフィシャルMVをどうぞ!




最近ではLast Autum's Dreamのシンガーとして認知している人も多いと思いますが、その路線で良質なメロディックハードロックを生み出しているこのバンドですが、今作も期待しかないです!!

この夢の世界に連れて行ってくれる様な雰囲気がたまらなく良いですね!



メンバー

Pontus Akesson (Gt)
Mikael Erlandsson (Gt/Vo/Key)
Claes Andreasson (Key)
Robban Back (Dr)
Magnus Rosen (Ba)


トラックリスト

1. Gamechanger 
2. Aphrodite's Eyes
3. Welcome to the Show
4. Opera
5. Karenina
6. 1995
7. Dorian Gray
8. I Can't Get Enough
9. The Final Call
10. Love from Tokyo
11. It's not too Late
12. When It's Christmas (日本盤ボーナストラック)

 

ではもう1曲のMVもどうぞ!

 

 

最高のトラックですね。
80sの雰囲気をふんだんに出しながらもハードさは崩さない!

いくらポップな楽曲でもギターソロが来ればハードロック!っていう感じが古き良き80s北欧メタルですよね!

北欧メタル、メロディックハードロックが好きな方におすすめのアルバムです🤘🤘

 

 

【日本盤】


スターフラワー [CD]

【新譜紹介】 Xentrix - Seven Words (2022/12/16リリース)

本日はイギリスの伝説のスラッシュメタルバンド Xentrixの12月16日リリースの6枚目のアルバム「Seven Words」をご紹介させて頂きます。


まずはオフィシャルMVをどうぞ!!


 

 

80年のイギリススラッシュを引っ張ってきた技巧派集団Xentrix!
復活後も変わらずのXentrix節炸裂ですね!!

重厚感もプラスされてスラッシュメタルファンには必須のアルバムになるのでは?と思います!



メンバー

Jay Walsh (Gt/Vo)
Kristian Havard (Gt)
Chris Shires (Ba)
Dennis Gasser (Dr)


トラックリスト

1. Behind the Walls of Treachery
2. Seven Words
3. Spit Coin
4. The Alter of Nothing 
5. Everybody Loves You When You're Dead
6. Reckless with a Smile
7. Ghost Tape Number
8. My War
9. Kill and Protect
10. Anything but the Truth
11. Billion Dollar Babies (Alice Cooper Cover)

 

 

 

ではもう1曲のMVもどうぞ!

 

 

こちらもカッコ良いトラックですね!
ミドルテンポでもXentrix独特のリフが満載でシンプルなトラックにはなっておず、一瞬で聞き終わってしまった印象です!

Xentrixは再結成で、ボーカルが変わってしまっていますが、昔からのファンもスラッシュメタル好きな方も手に取って間違いないアルバムだと思います🤘🤘



【日本盤】


セヴン・ワーズ

 


【輸入盤】


Seven Words -O-Card-

【新譜紹介】Bob Moratti - Epical (2022/12/09リリース)

今回はFinal Frontierなどで活躍したBob Morattiの12月9日リリースの5枚目のソロアルバム「Epical」をご紹介させて頂きます。


まずはオフィシャルMVをどうぞ!

 

 

理想的なメロディックハードロックトラックですね!!
曲の構成も素敵ですし、ボーカルはもちろん、ギターソロなんかも90年代初期な感じがして最高です!!



メンバー

Rob Moratti (Vo)
Joel Hoekstra (Gt)
Pete Alpenborg (Gt/Key)
Tony Franklin (Ba)



トラックリスト

1. Can I Hold You a While
2. Masqurade
3. Nothing Left to Say
4. Valerie
5. Hold On
6. For the Rest of My Life
7. Stay the Night
8. Love
9. Crash and Burn
10. You Keep Me Waiting
11. Strangers

 

ではもう1曲のMVもどうぞ!


 

最高ですね!
WhitesnakeのJoel Hoekstraが良い味を出していますよね。

AORのほうがジャンル的には近いのでしょうか?
個人的には元サバイバーのJim Peterikさんの作風に近い気がします。


メロハー、AORが好きな方は大当たりな作品だと思いますので、是非手に取っていただければと思います🤘🤘



【日本盤】


エピカル [CD]

 


【輸入盤】


Epical

【新譜紹介】DEATHLESS LEGACY - MATER LARVARUM (2022/12/09リリース)

今回はイタリアのゴシックメタルバンドDeathless Legacyの12月9日リリースの6枚目のアルバム「Mater Larvarum」をご紹介させてて頂きます。



まずはオフィシャルMVをどうぞ!

 

 

 

カッコ良いですね!!
ボーカルの表現力が高いのと、楽曲の世界観がしっかりしていてドキドキするトラック!

ゴシックメタルというジャンルに留まらなく、ブラックメタルやシンフォニックメタルの影響も感じます!!



メンバー

Steva Deathless (Vo)
Frater Orion (Dr)
Sgt. Bones (Gt)
Alex Van Eden (Key)
Deadwood Nick (Ba)
Revyla (Performance)



トラックリスト

1. Ora Pro Nobis
2. Nightfall
3. Hollow
4. Fade into the Dark
5. The Coven
6. Absolution
7. Moonless Night
8. Queen of the Infernal Pantheon
9. Alter of Bones
10. Run 
11. Mater Larvarum 

 

 

では2曲目のMVもどうぞ!

 

 

こちらも良いですね!!
モダンでプログレッシブ。 先ほどのMVに比べるとゴシックの要素が強いですが、やはりボーカルの表現力が高いですよね!

ゴシックに苦手意識のある方でも入りやすい作品だと思います!
是非興味のある方は手に取って頂きたいですね!



【日本盤】

 


マーテル・ラルヴァルム


【輸入盤】


Mater Larvarum

【新譜紹介】Induction - Born from Fire (2022/11/25リリース)

今回は、Helloweenのカイハンセンの息子ティム率いるバンドInductionの11月25日リリースの2枚めのアルバム「Born from Fire」をご紹介させていただきます。


まずはオフィシャルMVをどうぞ!

 

 

 

Helloweenですね。笑
期待を裏切らない安定のパワーメタルトラック!

パワーメタル好きなら無視できないアルバムだと思います!



メンバー

Craig Cairns (Vo)
Tim Hansen (Gt)
Marcos Rodriguez (Gt)
Dominik Gusch (Ba)
Dominik Zester (Dr)



トラックリスト

1. Born from Fire
2. Scorched
3. Fallen Angel
4. Go to Hell
5. Embers
6. Order & Chaos
7. The Beauty of Monstrance
8. Queen of Light
9. I Am Alive
10 Ghost of Silence
11. Eternal Silence
12. Sacrifice
13 Sacrifice (Orchestral Ver)(日本盤ボーナストラック)



ではもう1曲のMVもどうぞ!


 

 

こちらも良いですね!!
かなりボーカルライン好きです。 ギターソロもメロディーもかなり良いですし、もしまだTim Hansenのバンドを知らなかったのでしたら、是非このアルバムを手に取って頂きたいです🤘🤘

 

 

【日本盤】


ボーン・フロム・ファイア

 

【輸入盤】


Born From Fire

【新譜紹介】Violet - Illusions (2022/11/23リリース)

今回はドイツのAOR/メロディックハードロックバンドVioletの11月23日リリースのデビューアルバム「Illusions」をご紹介させて頂きます!

 

 

まずはオフィシャルMVをどうぞ!


 

 

出音で分かる80年代感!
これはヤバイバンドが出てきました。  ドイツのバンドというのもまた不思議で。笑

Heartみたいと言われるでしょうが、僕は何か他の魅力を感じます。
それが何かが分からないので、CDを手にとりたくなくMVです!!



メンバー

Jamie Beckham (Vo)
Manuel Heller (Gt)
Flip Kuzanski (Key)
Eric Hart (Ba)
Maurice Probst (Dr)


トラックリスト

1. The Looks of a Winner
2. Blame it on the Night
3. Sophie
4. Do Ya Do Ya (wanna Please Me)
5. Francine
6. Burning May
7. Only Love
8. Cover Model
9. Run Away
10. Blame it on the Night (Rough Mix)
11. The Looks of a winner (Rough Mix)


ではもう1曲のMVもどうぞ!!


 

いやぁ。 これは凄いバンドですね!
インタビューを読んだらボーカルはABBA、ギターは80sハードロック、キーボードはプログロックが好きという事でかなりしっくりきました。

確かに、その3つの要素が素晴らしくミックスされている様に思います。

あと、Metalapoliceというレコード会社からのリリースという事で見てみると、ドイツの会社で主にパワーメタル系をリリースしていますね。

80年代音楽が好きな方には超オススメ盤です🤘🤘🤘

 

 

【日本盤】


イリュージョンズ ~幻想美~ [CD]

 

【輸入盤】


Illusions