Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Def Leppard 初級編 (重金属系譜図3 NWOBHM) メタル系譜図

こんにちは!
本日は、Def Leppard! 確かに、今まで紹介して来たNWOBHMのバンドと比べれば、系統は違いますよね。
いつもの考察で少し皆様に問いかけさせていただいてます!

ではいきましょう!!



 

 

1️⃣ 結成

1977年。同じ学校に通っていた、Rick Savage. Pete Willis. Tony Kenningにより、Atomic Massというバンドが結成されます。

後に、Joe Elliotが、ギタリストとしてオーディションを受けましたが、シンガーの方が向いていた為、リードシンガーとして加入します。

Elliottは長年考えていたバンド名があり、それが、「Deaf Leopard」でした。最終的につづりが変えられて、「Def Leppard」となりました。

バンドは、3曲の録音を自主制作で行い、The Def Leppard E.P.としてBludgeon-Riffolaという自主レーベルより販売します。
そして79年にPhonogramと契約します。

 

80年に、1枚目のアルバム「On Through The Night」をリリースします。
UKチャート15位とヒットアルバムになります。

81年には、2枚目の「High ’n’ Dry」をリリースします。
収録曲の「Bringin’ On the Heartbreak」はMTVで最初にかかったメタル曲の一つとなります。

82年の7月にWillisはクビとなり、代わりにPhil Collenが翌日に加入となります。
83年には、「Pyromania」をリリースし、アメリカで大ヒットしました。


Joe Elliott (Vo)     Steve Clark (Gt)     Pete Willis (Gt)     Rick Savage (Ba)     Rick Allen (Dr)

1st : On Through the Night (80)
2nd : High ’n’ Dry (81)

Joe Elliott (Vo)     Steve Clark (Gt)     Pete Willis (Gt)     Phil Collen (Gt)     Rick Savage (Ba)     Rick Allen (Dr)

3rd : Pyromania (83)


Pyromania


2️⃣ 黄金期

84年12月にドラマーのRick Allenが地元シェフィールドの郊外で自動車事故を起こし、左腕を切断するという大怪我をしてしまいます。
しかし、足を使い、無くなった左腕の代わりが出来るかもしれないと思い、試行錯誤を重ね、87年に「Hysteria」をリリースします。
このアルバムが、イギリス、アメリカともに大ヒットとなります。

92年には、Adrenalizeをリリースし、世界的な大ヒットとなります。

バンドは新しいギタリストを募集し、Adrian SmithやJohn Sykesなどもオーディションした中、DioWhitesnakeにいた、 Vivian campbellを採用します。

93年に新しいラインナップで、シングルB面の曲や未発表曲を完成させて作った「Retro Active」をリリースします。
そのツアーでは、24時間以内にモロッコ、イギリス、カナダと3つの違う大陸でライブを行ってギネス記録に登録されました。

96年には、「Slang」をリリースします。
ミュージカルテイストで、深い歌詞を使用した実験的なアルバムとなりました。


Joe Elliott (Vo)     Steve Clark (Gt)     Phil Collen (Gt)     Rick Savage (Ba)     Rick Allen (Dr)

4th : Hysteria (87)

Joe Elliott (Vo)     Phil Collen (Gt)     Rick Savage (Ba)     Rick Allen (Dr)

5th : Adrenalize (92)

Joe Elliott (Vo)     Phil Collen (Gt)     Vivian Campbell (Gt)     Rick Savage (Ba)     Rick Allen (Dr)

6th : Slang (96)


ヒステリア

 


3️⃣ 現在

99年に原点回帰のアルバム「Euphoria」をリリースします。
02年には、さらにポップ路線へと寄せたアルバム、「X」をリリースします。
更に、カヴァーアルバム「Yeah!」を06年にリリースします。

08年には、ロック路線に戻り、「Songs from the Sparkle Lounge」をリリースします。
15年には「Def Leppard」をリリースします。


Joe Elliott (Vo)     Phil Collen (Gt)     Vivian Campbell (Gt)     Rick Savage (Ba)     Rick Allen (Dr)

7th : Euphoria (99)
8th : X (02)
9th : Yeah! (06)
10th : Songs from the Sparkle Lounge (08)
11th : Def Leppard (15)

 


X

 


4️⃣ 考察

Def Leppardですが、いくつかの資料から調べていくうちに、他のNWOBHMバンドとは違うことに気づきました。
まずは、Bludgeon-Riffolaという最初の自主制作を販売したバンドが作った会社ですが、1987年に登記されてきちんとしたレコードレーベルになってるんですよね。

そして、1st, 2ndはNWOBHMムーブメントだったので、ブリティッシュハードロックを、そして、83年の「Pyromania」では、MTVが出始めたということで、音楽性を180度変えて、アメリカンハードロックに変更して、トップバンドの地位を絶対のものにしました。
その後も、流行りの音を取り入れてつつ、やりたい表現を続けていますよね。

要するに、セルフプロデュースの天才なんですよね。

そこが、逆に引っ掛かり、問題提起をしたいのですが、Def LeppardNWOBHMというジャンルのバンドでなく、たまたまそのムーブメントにいただけなのではと思うんですよね。

8枚目の「X」なんて、90年中期以降の「a-ha」ですし。笑
逆に「a-ha」がNWOBHMと言われても到底想像もできませんので。。笑

ここまでやってなんですが、皆さんはどう思われますか?
一応、このジャンルに入れておきますが、僕的には、?マーク付きかなと思います。

オススメですが、やはり、1stと「Hysteria」は良作ですね!
そして、実はa-haのハードコアファンの僕としては、「X」は大好きです。笑
後、フルアルバムではないですが、「Adrenalize」と「Slang」の間にリリースされた「Retro Active」もカッコ良いですよ!

ということで、今回は、僕も皆さんのご意見を聞きたいですので、是非是非、コメントよろしくお願いします。

では、また次回!  🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 


オン・スルー・ザ・ナイト

Samson 初級編 (重金属系譜図3 NWOBHM)

こんにちは! 今日は、Samsonです!
Paul Samsonの直接的にバンドに関係のあるソロ活動も含めてやっていきたいと思います!
Iron MaidenのBruce Dickinsonが在籍していたバンドという認識はあると思うんですが、とりあえず見ていきましょう!

 

 


1️⃣ 結成

1976年にロンドンのScrapyardというバンドにPaul Samsonが加入します。
後に、John McCoyとRoger Huntが加入し、バンド名がMcCoyに変わりました。
しかし、McCoyがAtomic Roosterに加入したため、バンド名がSamsonに変わります。

78年にシンガーのMark Newmanが加入するもすぐに脱退、Samsonがギターボーカルという形で継続します。
バンドはレコード契約を結び、79年に1枚目のアルバム「Survivors」をリリースします。

その年に、リードシンガーとして、Bruce Dickinsonが加入します。
その時のステージネームは、「Bruce Bruce」でした。


Paul Samson (Gt/Vo)     Chris Aylmer (Ba)     Thunderstick (Dr)

1st : Survivors (79)

 


Survivors

 

2️⃣ ブルース・ディッキンソン期

 

80年に2枚目「Head On」をリリースします。 このアルバムがUKチャート34位に入るヒットとなります。
ここで、一枚目のアルバムのボーカルをDickinsonに変えてリイシュー盤が販売されます。

81年には3枚目「Shock Tactics」をリリースします。 マネージメント会社との関係が悪くなり、81年に会社を離れます。
そして、81年のReading Festivalを最後にDickinsonはバンドを離れます。


Bruce Dickinson (Vo)     Paul Samson (Gt/Vo)     Chris Aylmer (Ba)     Thunderstick (Dr)

2nd : Head On (80)
3rd : Shock the Storm (81)

 


Head on


3️⃣ Paul Simonソロ活動

 

Dickinsonの後任としてNicky Mooreが加入します。 そして、新たなレコード契約をPolydorと結びます。
82年に「Before the Storm」を、84年には「Don’t Get Mad, Get Even」をリリースしますが、その後すぐに解散してしまいます。

Paul Samsonはソロ活動を始め、Paul Samson名義で86年に「Joint Forces」をリリースします。
87年にバンドは再結成されます。そして、90年に「Refugee」、93年には「Samson」をリリースします。

活動を続けるバンドでしたが、Paul Samsonが2002年の8月9日に永眠。バンドは解散となります。
06年に未発表曲やデモなどを集めたアルバム「P.S.」が発売されました。


Nicky Moore (Vo)     Paul Samson (Gt)     Chris Aylmer (Ba) Pete Jupp (Dr)

4th : Before the Storm ( 82)
5th : Don’t Get Mad, Get Even (84)

Paul Samson (Gt)     Colin Towns (Piano)     Jo Julian (keys)     Chris Shirley (Dr)     Edgar Patrik (Dr)     Nicky Moore (Vo)     Jody Turner (Vo)

6th : Joint Force (86)    (Paul Samsonのソロアルバム)

Peter Scallan (Vo)     Paul Samson (Gt/Ba)     Charlie Mack (Dr)     Toby Sadler (Key)

7th : Refugee (90)

Paul Samson (Gt/Vo)     Chris Aylmer (Ba)      Tony Tuohy (Dr)

8th : Samson (93) (現在はNineteen Ninety Threeというアルバム名で販売)
9th : P.S. (06)

 

 


Refugee

4️⃣ 考察

SamsonはBruce Dickinson期に早くに売れたため、ブルースが抜けるとバンドとしてのカラーが失われて、迷いというのがアルバムに出ていたと思います。
しかしながら、僕の中での1番のアルバムと言われたら、90年リリースの「Refugee」なんですよね。
初期のイメージとは変わっていますが、良い感じで90年という時代と合っていて。
正直、Samsonは通ってないバンドでしたので、これを期に聞いてみたいバンドになりましたね!
それにしても、「Shock the Storm」なんてほぼメイデンですからね。笑
存在感のあるメンバーが抜けると本当に大変だと思います。。

オススメは、「Shock the Storm」と「Refugee」です!!
真逆の作風ですが、どちらも名盤だと思います!!

 では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘
 

Angel Witch初級編 (重金属系譜図3 NWOBHM)

こんにちは!!
今日は、NWOBHMの伝説のバンドAngel Witchです!
奇跡のカムバックから、現在も活動中の現役バンドになるまでの歴史を見ていきましょう!

 

 

 

1️⃣ 結成

1976年、ロンドンにて、Kevin Heybourne(Gt/Vo) , Rob Downing (Gt) , Steve Jones (Dr) , Barry Clements (Ba)にて、結成されます。
初めは、Luciferというバンド名で活動を始めました。
Luciferは解散し、JonesはBruce DickinsonとSpeedというバンドを結成します。
残りのメンバーがAngel Witchとなりました。

デモの中から、Baphometという曲が引っかかり、「Metal for Muthas」というコンピアルバムの中に入りました。
すぐに、EMIに注目されレコード契約を結びます。 Sweet Dangerというシングルを出すも評価が得られず、その後80年にBronze recordsに移籍し、ファーストアルバム「Angel Witch」をリリースします。

アルバムの評価は高く、このまま上手くいくと思われましたが、バンド内の関係が悪くなり、Dave Hogg, Kevin Riddlesは「Tytan」に加入、Kevin Heybourneも「Deep Machine」に加入し、バンドはストップします。

82年に、HeybourneはDeep Machineから二人を誘い、angel Witchを再開させます。
そして、85年に「Screamin’ N ‘ Bleedin’」を翌年に「Frontal Assault」をリリースします。


Kevin Heybourne (Gt/Vo)     Kevin Riddles (Ba)     Dave Hogg (Dr)

1st : Angel Witch (80)

Kevin Heybourne (Gt/Vo)     Peter Gordelier (Ba)     Dave Hogg (Dr)     David Tatttum (Vo)

2nd : Screamin’ ’n’ Bleedin’ (85)

Kevin Heybourne (Gt/Vo)     Peter Gordelier (Ba)     Spencer Hollman (Dr)     David Tatttum (Vo)

3rd : Frontal Assault (86)

 


Angel Witch: 30th Anniversary Edition

 

2️⃣ アメリカ期 ~ カムバック

 

Heybourneはバンドにアメリカに拠点を移すことを提案しますが、他のメンバーが家を捨てる事が想像出来なく、Heybourneのみがアメリカへ行きます。
そして、US版のAngel Witchが結成されます。 メンバーには、Laaz RockitのHon Torres、ExodusのTom Hunting、HeathenのDoug Piercyが集まりました。
バンドはうまく行きましたが、すぐにHeybourneのビザの問題が出て来てしまい、結局、US版のAngel Witchは解散します。

バンドは、ほぼ活動停止してましたが、08年にOrange GoblinのCamden Underworldでのクリスマスライブに参加したことをきっかけに活動を活発化させます。そして翌年には、テレビゲームBrutal LegendのサントラにAngel Witchが起用されます。

11年、待望の4枚目のアルバム「As Above, So Below」をリリースします。
その後、Will Palmer(Ba) , Bill Steer (Gt) , Andrew Prestidge (Dr)というラインナップで、Bloodstock Open Airに出演、ライブ活動を活発に行います。


Kevin Heybourne (Gt/Vo)     Will Parmer (Ba)     Andy Prestridge (Dr)

4th : As Above, So Below (12)

Kevin Heybourne (Gt/Vo)     Will Parmer (Ba)     Jimmy Martin (Gt)     Fredrik Jansson (Dr)

5th : Angel of Light (19)

 

 


アズ・アバヴ・ソー・ビロウ

 

3️⃣ 考察

伝説のバンドAngel Witchでしたが、このバンドも個人的なエピソードがありまして。
それこそ、2011年くらいだと思うのですが、ロンドンのメタルパブでBill SteerのバンドFirebirdのレコ発イベントがあったんですよ。
イベント前にそこで、偶然にLee Drianさんにお会いして、日本のパンクバンドの話をしてると、ドリンクパスをくださり。そしてライブが終わった後に、泥酔したリーさんがKevin Heybourneさんを僕に紹介して来たんですよね。笑

よく考えたら、あれが、Angel Witchの完全復活のきっかけの一つだったのかと思うと興奮しましたね。
その後、Bloodstockフェスまで見に行き、その後単独も行きと、2度も見る事が出来たのは良い思い出です。

元々、Luciferというバンド名だったということもあり、リフが悪魔的で、かといって曲は聴きやすくと、完璧なバランスを持ったバンドだと思います。

オススメですが、一番新作はまだ持っていませんので判断できませんが、1stの「Angel Witch」はマストです!
「Frontal Assault」もかなりオススメです。ただ、このCDに関してはもう中古でしか今の所手に入りません。。
復活後の「As Above, So Below」も良作ですよ!

是非、聞いた事がない方は、聞いて欲しいバンドです!!

では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘 

Praying Mantis初級編 (重金属系譜図3 NWOBHM)

こんにちは、今日はPraying Mantisです。
日本で大人気となったバンドですが、NWOBHMとの関係を絡めてやっていきましょう!

 


1️⃣ 結成

73年に同じ大学に行っていたTinoとChris Troy兄弟、Pete Moore , Chris Hudsonにより結成されます。
最初は、Junctionという名前で活動、その際にすぐに脱退したボーカルのStan Cunninghamがステージでカマキリのポーズを良く撮っていた為に、Praying Mantisに改名します。

8トラックのスタジオで作られたデモがHeavy Metal Soundhouseへと渡り、79年にThe Soundhouse EPとしてリリースされます。

80年にIron Maidenのサポートアクトをしたことで人気が上がり、Arista Recordsと契約します。
そして翌年81年に、Time Tell No Liesをリリースします。

アルバムはUKチャート16位とヒットしましたが、レーベルとの関係が悪化、Jet Recordsに移籍するもシングル一枚でアルバム制作までは出来ずにそのままシーンから消えてしまいます。


Tino Troy (Gt/Vo)     Steve Carroll (Gt/Vo)     Chris Troy (Ba/Vo)     Dave Potts(Dr)

1st : Time Tells No Lies (81)


Time Tells No Lies


2️⃣ Pony Cannon期

 

90年に日本で行われたNWOBHMの10周年記念ライブに出演する為にTroy兄弟と、Dennis Stratton. Bruce Bislandというラインナップで再結成し、日本のポニーキャニオンと契約をします。
91年にPredator In Disguiseをリリースします。
日本公演の際に、加入したDoogie Whiteが早々に脱退した為、Colin Peelが後任となり、93年にはA Cry For the New Worldをリリースします。

そして、元MSGのGary Bardenを迎えて95年にTo the Power of Tenをリリースします。
Bardenの脱退後、Tony O’holaを迎えて98年にForever in Timeを、00年にNowhere to Hideをリリースします。
そして、ドラムがMartin Johnsonに代わり、 Doogie White, John Slomanをボーカルとしてフューチャーした、The Journey Goes Onが03年にリリースされます。


Tino Troy (Gt/Vo)     Dennis Stratton (Gt/Vo)     Chris Troy (Ba/Vo)     Bruce Bisland(Dr)

2nd : Predator In Disguise (91)

Colin Peel(Vo)     Tino Troy (Gt/Vo)     Dennis Stratton (Gt/Vo)     Chris Troy (Ba/Vo)     Bruce Bisland(Dr)

3rd : A Cry for the New World (93)

Gary Barden(Vo)     Tino Troy (Gt/Vo)     Dennis Stratton (Gt/Vo)     Chris Troy (Ba/Vo)     Bruce Bisland(Dr)

4th : To the Power of Ten (95)

Tony O’Hola (Vo)     Tino Troy (Gt/Vo)     Dennis Stratton (Gt/Vo)     Chris Troy (Ba/Vo)     Bruce Bisland(Dr)

5th : Forever in Time (98)
6th : Nowhere to Hide (00)

Tino Troy (Gt/Vo)     Dennis Stratton (Gt/Vo)     Chris Troy (Ba/Vo)    Martin Johnson(Dr)
Dodge White (Vo)     John Sloman (Vo)

7th : The Journey Goes On (03)

 


ノーホェア・トゥ・ハイド

 


3️⃣ Frontiers records期

 

ポニーキャニオンとの契約が切れたバンドは、イタリアのメロディックハードロック専門レーベルのFrontiers Recordsと契約します。

ボーカルを、Mike Freeland、ドラムをBenjy Reidに交代して09年にSanctuaryをリリースします。
メンバー交代をしながらも15年にLegacy、18年にGravityをリリースします。

追記:22年に4年ぶりの新作「KATHARSIS」がリリースされました。


Mike Freeland (Vo)     Tino Troy (Gt/Vo)     Dennis Stratton (Gt/Vo)     Chris Troy (Ba/Vo)    Benny reid (Dr)

8th : Sanctuary (09)

John Cuijpers (Vo)     Tino Troy (Gt/Vo)     Andy Burgess (Gt/Vo)     Chris Troy (Ba/Vo)    Hans in’t Zandt (Dr)

9th : Legacy (15)
10th : Gravity (18)
11th : KATHARSIS (22)

 


レガシー


5️⃣ 考察

NWOBHMはイギリス、アメリカ、日本でムーブメントになったのですが、アメリカでは、国土が広いからかやはり全体的に見ると、メインストリームにはなっていなく、日本での根づき方の方がイギリスに近かったと思います。
そんな中、日本でだけで売れているバンドもたくさんいます。
特に、メロディックハードロックのジャンルに集中しているのですが、Praying Mantisもそのバンドの一つでした。

それに関するエピソードがあるのですが、2011年にウェールズのフェスHard Rock Hellに行った際に、広場にテーブルがあり、Praying Mantisのメンバーがいて周りに数人の人がいて雑談をしていたので、僕はてっきり、ここは関係者エリアでインタビューや何かかと思い、少し見てただけでその場を離れたんですが、実はそれがサイン会だったようで。。

もちろん、本国でも人気はあるでしょうし、ただの時間的な問題等の運営側のミスも考えられますが、なんか寂しい気分になってしまいました。笑

さて、初めてPraying Mantisを聞いたときの印象はThin Lizzyでした。
とりあえず、メロディーの哀愁感が最高です。 それでいて、NWOBHMの雰囲気もあり、好きですが、正直ポニーキャニオン期は個人的に好みではないミックスですごく聴きにくくあまり聴き込んでないんです。。
後期は大丈夫なミックスになったイメージはあります。(こればかりは個人的な好みですので。)

それにしても、今のレーベルFrontiers Recordsは良いですね。
昔はこういうレーベルごとの方向性があり、他ジャンルを扱う会社よりも、さらに深くまでそのジャンルを味わい尽くす事が出来ましたが、今ではかなり少なくなってますね。

要は、例えば、ホウキが欲しくて、他ジャンルを置いてる店に行けば、ホウキはあって5種類ですが、ホウキ専門店に行けば、何百とあるように、そのジャンルが好きな人にすれば天国のような場所なんですよね。
今は確かにAmazonがあるからと言えますが、かなりの知識がないと、Amazonの検索のみでコアなCDまでたどり着くことって難しいと思うんですよね。

FrontiersはYoutubeチャンネルを使い、新作のMVをガンガン流してるんで、要は、Youtubeがメロハーの大きい試聴期みたいになってるんですよね。
こういう会社増えれば良いなと思います。

さて、オススメですが、Time Tells No Liesはマストですね!
あとは、個人的な嗜好の問題で難しいですが、キャニオン期なら、Nowhere To Hideはオススメです!!

では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 

 


ア・クライ・フォー・ザ・ニュー・ワールド

SAXON 初級編 (重金属系譜図3 NWOBHM)

こんにちは!
今日は、NWOBHMの重要バンドSAXONをやっていきましょう!
彼らもIron Maidenと同じく、すぐに成功をしたバンドの一つですが、個人的には時代が経つにつれヘヴィーにモダンになっている珍しいバンドだと思います。

 

 

1️⃣ 結成

 

1976年、イギリスのバーンズレーにて、Peter Byford. Paul Quinn. Graham Oliver . Steve Dawson. Pete Gillにて結成されました。
元々は、Son of a Bitchというバンド名でしたが、結成してすぐに、Saxonと改名します。

Motorheadなどのサポートを経て、フランスのレコード会社Carrereと契約し、1枚目のアルバムSaxonをリリースします。

Saxonの人気は、80年の2枚目のアルバムWheels of Steelで爆発しました。
アルバムはUKチャート5位まで上がり、Monsters of Rockフェスの出演もします。

同年、Strong Arm of the Lawをリリース。
一気にメインストリームに駆け上がります。
81年に、Denim and Leatherをリリースします。
この頃にブームであったNWOBHMのムーブメントの中心バンドの一つとしてIron MaidenやDef Lepardと共に活躍します。

このアルバムでのツアー中にPete Gillが怪我をしたため、Nigel Glocklerが後任を務めます。
この時、Glocklerはバンドの全セットを1日半で覚えたと言われています。


Biff Byford (Vo)     Graham Oliver (Gt)     Paul Quinn (Gt)     Steve Dawson (Ba)     Pete Gill (Dr)

1st : Saxon (79)
2nd : Wheels of Steel (80)
3rd : Strong Arm of the Law (80)
4th : Denim and Leather (81)


ホイールズ・オブ・スティール

 


2️⃣ NWOBHMの衰退

 

83年にNWOBHMムーブメントが衰退を始めると、MTVムーブメントに寄せてスタイルをマイナーチェンジし、Power and the Gloryをリリース。
アルバムのセールスは大成功し、バンドはEMIへと移籍し、84年にCrusaderをリリースします。
さらにコマーシャル要素に寄せたこのアルバムで、アメリカでのツアーも大成功します。

85年には、Innocence Is No Excuseをリリースします。
86年には、制作中にクビとなったDawsonの代わりを入れることが許されず強制的にDawsonの録音でリリースされたRock the Nationを発表します。

さらにコマーシャル色が強くなったこの作品で、長年のファンから批判が相次いだのと、長年のツアーの疲労とメンバー間の問題から、バンドは少しの休息期間へと入ります。


Biff Byford (Vo)     Graham Oliver (Gt)     Paul Quinn (Gt)     Steve Dawson (Ba)     Nigel Glockler (Dr)

5th : Power & Glory (83)
6th : Crusader (84)
7th : Innocence Is No Excuse (85)
8th : Rock the Nation (86)

 


Crusader


3️⃣ 低迷期 ~ 原点復帰

 

88年にDestinyをリリースしますが、アメリカでのセールスがよくなく、EMIから契約をカットされてしまいます。
バンドはヨーロッパに基盤を戻す決定をし、ツアーを行います。
そして、Virgin Recordsと契約し、91年にSolid Ball of Rockをリリースします。
92年にはForever Freeをリリースし成功を収めます。

94年にDogs of warをリリース。
しかし、すぐにOliverがクビとなり、代わりにDoug Scarrattが加入します。
この頃から、中期のコマーシャル色が抜け、初期のヘヴィーなサウンドが戻ります。

97年にはUnleash the Beastを99年にはMetalhead、01年には、Killing Groundとバンド史上最高のヘヴィーな作品を発表します。


Biff Byford (Vo)     Graham Oliver (Gt)     Paul Quinn (Gt)     Paul Johnson (Ba)     Nigel Durham (Dr)

9th : Destiny (88)

Biff Byford (Vo)     Graham Oliver (Gt)     Paul Quinn (Gt)     Nibbs Carter (Ba)     Nigel Durham (Dr)

10th : Solid Ball of Rock (91)
11th : Forever Free (92)
12th : Dogs of war (95)

Biff Byford (Vo)     Doug Scarratt (Gt)     Paul Quinn (Gt)     Paul Johnson (Ba)     Nigel Durham (Dr)

13th : Unleash the Beast (97)

Biff Byford (Vo)     Doug Scarratt (Gt)     Paul Quinn (Gt)     Nibbs Carter (Ba)     Fritz Randow (Dr)

14th : Metalhead (99)
15th : Killing Ground (01)

 


アンリーシュ・ザ・ビースト

 

4️⃣ 現在

99年には、元メンバーのGraham OliverとSteven Dawsonが新しいバンド名にSaxonを使用。
バンドは裁判になり、結果的にはバンドはSaxonの使用を認められ、二人の新しいバンドはOliver/Dawson Saxonとなりました。

04年、Lionheartをリリース、07年にThe Inner Sanctum 、09年Into the Labyrinthとヘヴィーでメロディアスな現在のSaxonの音楽性の完成形ができます。

11年にCall to Arms、13年にSacrifice、15年に、Battering Ram、17年にThunderboltと初期のヘヴィーサウンドにさらにThrash Metalの要素が入り、バンドは年が経つにつれどんどんヘヴィーに進化します。

21年にはInspirationsというカヴァーアルバムの発表もあるようで、本当に楽しみですね!


Biff Byford (Vo)     Doug Scarratt (Gt)     Paul Quinn (Gt)     Nibbs Carter (Ba)     Jorg Michael (Dr)

16th : Lionheart (04)

Biff Byford (Vo)     Doug Scarratt (Gt)     Paul Quinn (Gt)     Nibbs Carter (Ba)     Nigel Glockler (Dr)

17th : The Inner Sanctum (07)
18th : Into the Labyrinth (09)
19th : Call to Arms (11)
20th : Sacrifice (13)
21st : Battering Ram (15)
22nd : Thunderbolt (17)

 


ザ・インナー・サンクタム

 

5️⃣ 考察

Iron MaidenやDef Lepardに比べると知名度的には弱い気がしますが、個人的には、一番好きなバンドです。
正直、初期の有名なアルバムと実際に好きになり出したのが、十七枚目のThe Inner Sanctumからでした。
07年にLoud Parkで見た際、僕の中にはあのアメリカンサウンドのSaxonしか当時はなく、ただボーッとみるつもりでしたが、初めから一気に演奏に引き込まれました。

そして、このブログのために、抜けていた中期のアルバムを聞いていると、本当に上手く時代に合わせて、しかも、芯は変えずにと言っても、当時ですと、初期と80s後期のは別バンドくらい変わってますし、22枚リリースされた現在から見れば、芯は変わっていないと考察できるという意味です。

そして、新作では、かなりスラッシュメタル的な要素が入っており、本当に表現したいものを自分たちの年齢に関係なく表現する姿勢には頭が上がりません。。

4月21にちに初予定のInspirationは初のカヴァーアルバムということで、公式から数曲、動画が発表されてますが、期待しかないですね!
ここの所ずっと、作品ごとに激しくなってますので、ここでのクラシックメタルのカヴァーアルバムはとても良い選択だと思います!

オススメですが、きっかけとなったThe Inner Sanctum、初期ならStrong Arm of the Law、Denim and Leatherですね。
中期は勉強不足で、オススメする知識が今はありませんので、また機会があれば、ご紹介させていただきます!!


では、また次回!! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 


イントゥ・ザ・ラビリンス

Iron Maiden 初級編 (重金属系譜図3 NWOBHM)

こんにちは!
本日は、NWOBHMよりIron Maidenをやります。
正直、歴史の多いバンドですので、かなり分かりやすくまとめましたので、とりあえず、全体の流れだけでもつかんで頂ければと思います!

多分、メタルバンドで一番有名なバンドの一つだと思います。
是非、興味を持っていただいた方は、曲、演奏、ステージ演出とこの3つが完璧に揃ったメタル界のレジェンドのライブを見れるうちに見ていただきたいですね!

 

1️⃣ 結成

 

1975年のクリスマスの日にベーシストのSteve Harrisにより結成されます。
バンド名の由来は、想像の通り、Irion Maidenという拷問道具ですが、映画化されたAlexandre Dumasの小説The Man in the Iron MaskからIron Maidenを連想して、付けたとされています。

初期のラインナップは交代が激しく、Paul Dayというボーカルが一番初めでしたが、ステージでの存在感がないとのことで、Dennis Wilcockに交代、KISSのファンだった彼は、ステージでメイクをして、偽物の血を使ってパフォーマンスをしました。
Dennisの友人だったDave Murrayが入りますが、メンバーが固定できないことに苛立ちを感じ始めたSteveはバンドを一度ストップしてしまいます。

メンバーの固定も出来ないまま、78年まで時間が経ちますが、ロンドンのパブでPaul Di’Annoに出会い、オーディションに誘います。

Di’Annoが加入して、バンドは、三曲入りのデモテープを作ります。
そのデモがきっかけでライブが増え、シーンの中心となっていたロンドンのBandwagon heavy Metal Soundhouseというライブハウスへの出演が決まります。
後にデモテープは、このライブハウスの名前から取り、「The Soundhouse Tapes」として販売されます。
(その三曲が、Iron Maiden . Prowler . Invasionでした)

その翌年、バンドはEMIとの契約を獲得します。
そこで、Murrayの友人であった、Adrian Smithに声をかけますが、断られた為、Dennis Strattonが加入、ドラムには、元SamsonのClive Burrが入ります。

Metal For MuthasというコンピレーションにSanctuaryとWrathchildが入り、80年、念願のファーストアルバムIron Maideがリリースされます。
アルバムは、UKチャート4位とヒットとなり、KISS, UFO , Judas Priest等との共演を果たします。
この間に、Strattonが方向性の違いで脱退、一度断られたAdrian Smithが加入します。

81年には、2枚目のKillersをリリース。 初のワールドツアーも行います。


Paul Di’Anno (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Dennis Stratton (Gt)     Clive Burr (Dr)

1st : Iron Maiden (80)

Paul Di’Anno (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Clive Burr (Dr)

2nd : Killers (81)

 


キラーズ(ザ・スタジオ・コレクション・リマスタード)

 

2️⃣ 黄金期


81年、Di’Annoのドラッグ使用での態度が問題となり、ワールドツアー前に、解雇されます。
そこで、SamsonにいたBruce Dickinsonに声がかかり、すぐに加入となります。

82年、三枚目のアルバムThe Number of the Beastがリリースされるも、Samsonとの契約が残っていた為、Bruceはクレジットに名前を載せることが許されませんでした。
タイトルが悪魔崇拝的であるとキリスト教団体はバンドに抗議しましたが、結果的に一般的な話題にもなり、このアルバムは大ヒットとなりました。

82年に、Burrに変わり、Nicko Mcbrainが加入。
翌年に四枚目のPeace of Mindをリリースします。 イギリスで3位、アメリカでも70位というヒットとなりました。

84年には、Powerslaveをリリースします。
このツアーでバンドは、13ヶ月で28カ国193公演という偉業を成し遂げます。
この模様は、Live After Deathとして、CDリリースされました。


Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Clive Burr (Dr)

3rd : The Number of the Beast(82)

Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

4th : Piece of Mind (83)
5th : Powerslave (84) 

 

 


魔力の刻印

 


3️⃣ 実験期 ~ Dickinson脱退


86年にSomewhere in Timeをリリースします。
この頃は、シンセギターやベースを取り入れ、バンドに実験的な要素を取り入れます。
次作Seventh Son of a Seventh Sonでは、Orson Scott Card作の小説「Seventh Son」を基にコンセプトアルバムに挑戦、キーボードも初めて入ります。

このアルバムのツアー後、バンドは休みを取り、SmithとDickinsonはソロアルバムをリリースします。
次のアルバム制作のため、ミーティングで集まった際に、SmithとHarrisは作品の方向性で対立し、Smithは脱退してしまいます。
後任にDickinsonのソロで一緒に仕事をした、Janick Gersが加入します。

そして、90年、Dickinson加入後初のアルバムNo Prayer for the Dyingをリリースします。
次作、92年のFear of the Darkでは、UKチャート1位の大ヒットとなりました。

しかし、93年、ソロでのキャリアに集中したかったDickinsonは絶頂期にバンドを脱退してしまいます。

Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

6th : Somewhere in Time (86)
7th : Seventh Son of a Seventh Son (88)

Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Janick Gers (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

8th : No Prayer for the Dying (90)
9th : Fear of the Dark (92)

 


フィア・オブ・ザ・ダーク【ザ・スタジオ・コレクション・リマスタード】


4️⃣ Blaze Bayley期

 

94年、Dickinsonの後任オーディションには何百というテープが集まり、最終的にはツアーサポートもしたことがあるWolfsbaneのBlaze Bayleyに決まりました。

95年にThe X Factorをリリースします。
しかし、アルバムの評価は低く、暗い曲が多かったのはHarrisの離婚も影響したと指摘されました。
98年のVirtual XIではバンドで一番低いセールスとなり、99年にバンドミーティングの末Blazeはバンドを去ることになりました。

Blaze Bayley (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Janick Gers (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

10th : The X Factor (95)
11th : Virtual XI (98)


Xファクター【ザ・スタジオ・コレクション・リマスタード】

 



5️⃣ Dickinson. Smithの復活 ~ 現在

 

Blazeの後任に、HarrisはDickinsonの復帰を考えましたが、Bruceは興味がないと断りました。
しかし、数回にも及ぶミーティングの末、Dickinsonの復帰が決まりました。
その際、Smithも復帰することになり、ここからギターが3人編成となりました。
そして2000年、Brave New Worldをリリース、03年にDance of Death、06年にA Matter of Life and Death、10年にThe Final Frontierをリリースします。
このツアーで、シンガポールインドネシア、韓国と初めての国でのツアーも大成功を収めます。

15年には、The Book of Soulsをリリース。
現在もコロナの影響でツアーは中断しているものの、走り続けるレジェンドIron Maidenに期待しましょう!!

Bruce Dickinson (Vo)     Steve Harris (Ba)     Dave Murray (Gt)     Adrian Smith (Gt)     Janick Gers (Gt)     Nicko Mcbrain (Dr)

12th : Brave New World (00)
13th : Dance of Death (03)
14th : A Matter of Life and Death (06)
15th : The Final Frontier (10)
16th : The Book of Souls (15)


ブレイヴ・ニュー・ワールド

 

 

6️⃣ 考察

メタル界のレジェンドIron Maidenですが、上の説明では、簡潔に書きましたBlaze Bayley期ですが、僕が初めて買ったのが、The X Factorだったんですよ。
その一曲目のSign of the Crossでファンになったという経緯です。

彼がいなければ、バンドは解散したかもしれませんし、個人的には単純に合わなかっただけだとも思います。

この時はまさか自分自身がBlazeのドラマーと一緒にバンドが出来るなんて思ってもいませんでしたね。

NWOBHMの話ですが、Iron Maidenなら独立レーベル使わなくてもいけたでしょう!と思われる方もいるかもしれませんが、それは結果論でして、それまでは、コネを作るか、デモテープが採用されるかしかなかった所に、Roundhouseのようなメタルバンドが欲しければ、ここに聞けば良いという場所ができて、更に、コンピレーションを出して、リスナーも身近な感覚でバンドや音楽に触れ合えるというシステムが出来た事が画期的だったと思います。


日本公演も流れてしまいましたし、早く戻って来て欲しいですよね。

オススメですが、やはりthe Number of the Beast . Powerslave , Fear of the Dark辺りですね。
その期間のアルバムは全部良いので、是非、聞いてみてください。
The X Factorもオススメなんですがね。笑  さすがに、一枚目で手に取るアルバムではないかと思いますが、ある程度アルバムを聞かれた際は、真っ先にThe X Factor を聞いてみてくださいね!!
(あ!CDならリマスターされてるのをオススメします。リマスター前のはマスターボリュームがやばく小さいので。。)

ではまた次回!🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 


パワースレイヴ(ザ・スタジオ・コレクション・リマスタード)

 

重金属系譜図3 NWOBHM(ニュー・ウェイブ・オブ・ブリティッシュ・ヘヴィー・メタル)

こんにちは!
ついに前進します!! 今日は、70sハードロックから発展したNWOBHMについてです。
やっとメタルに入っていくわけですが、80年代はメタルのサブジャンルが沢山生まれた10年でした。いわば、メタル黄金期!
まずは70sハードロックから直接的に進化したイギリスのムーブメントについてです。

 

 

1️⃣ 定義


まずは、NWOBHMについてです。
これは、New Wave Of British Heavy Metalの頭文字をとった80年代に起こったムーブメントです。
前回のは70sハードロックと定義付けましたが、その中には、Judas PriestBlack SabbathMotorheadなど今で言うメタルバンドも含まれていましたよね。

彼らもNWOBHMのハシリだと定義も出来ますが、1番の定義の違いはDIYで制作し独立レーベルでリリースするという点になります。
その違いを1979年発行のSounds誌でジャーナリストのGeoff BartonがNWOBHMと新しく定義したと一般に言われています。

大きな違いとしては、セルフプロデュースを行うことや、メジャーレーベルではなく、独立(個人)レーベル(Neat Records. Heavy Metal Records. Ebony Recordsなどが有名)など、DIYで音楽を発信するバンドが多数を占めたことです。
Iron MaidenのデモThe Roundhouse Tapesもこの方法で制作、販売されました。

イギリスはパンクムーブメントの起こる中でこのNWOBHMのシーンは大きくなり、特に労働者階級の支持を得て、80年代初期にムーブメントへと変わります。
しかしながら、DIYで行う欠点として、演奏や録音のクオリティーがメインストリームに比べ低くなることは度々メディアから指摘されました。

その欠点を逆手に取り、ビジュアルイメージやステージパフォーマンスに力を入れるバンドが増え、結果的に、ヨーロッパ、アメリカ、日本でシーンとして定着しました。

MTVの登場により、NWOBHMは衰退し、何千といたバンドは数えるほどに減ってしまいますが、Iron Maiden、Def Leppard、Saxon、Venom、Diamond Headなど現在も活躍するバンド、そして、メタルの多様性を次のレベルへと持っていく重要なシーンとなりました。

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2️⃣ 主要バンド


シーンは70年代中期から始まっており、国際的な成功を収めた世代の次の世代のバンドで独立レーベルなどを使いデモを発表したバンドたちが一般的にNWOBHMと言われています。

ロンドンのAngel Witch , Iron Maiden , Praying Mantis , Samson。
バーンズレーのSon of a Bitch (後のSaxon)。
スタウアブリッジのDiamond Head、シェフィールドのDef LeppardニューカッスルRaven. Tygers Of Pan Tang. Venomなど、70年代では、大手の会社がロンドンにあることでバンドがロンドンに集中していたのが、地方で活動して成功するようなバンドが増えました。

その後、80年代初期に上記のバンドたちがメジャーレーベルに移籍して、成功することにより、地下シーンはメインストリームのムーブメントへと変わります。

 

 

3️⃣ 考察

僕がマーケティング的に一番好きな時代が、NWOBHMです。
お金やコネクションがなければ、デビューできないと言うそれまでの常識を大きく変えたムーブメントだと思います。(今は、SNSによりこのムーブメントがもう一度起こってもおかしくないと考えてます)
80年代イギリスといえば、サッチャー首相による大改革で、イギリスが経済面で立ち直る、政治的にも重要な10年間ですよね。

憶測ですが、70年代初めから活動しているバンドはギリギリセーフだとして、(失敗なら活動はやってダメだったのでと音楽を諦めれますし)大恐慌の中で音楽活動を始めるのは本当に運が悪いと言うのか、それどころではなかったはずです。
そこから、DIYという方法へと行き着いたのではないでしょうか?

現代で言うと、インターネット(アマゾン等)の出現により出版界が衰退し、コミケの方が盛り上がってるように、音楽でもこのマーケティングが今だから、はまるような気がするんですよね。
今は評価経済という新しい要素は入るものの、80年代のイギリスのような経済恐慌はないので、やりようはあると思います。

個人的にも、それを踏まえて、ブログや、配信と始めていることも事実ですので。

大衆音楽とアングラの違いは、やはり自由度ですよね。
メジャーでは、多額の製作費が動くので、バンドが大きくなるほど、音楽性の身動きが取れなくなります。
ファンから求められるのが、その自由度、独自性となれば、メジャーでも自由度は高く活動できると思うんですが、売れ線の曲で一発当ててなどしたら、その瞬間、未来の音楽的自由度が完全になくなるという難しさ。

それを踏まえて、このNWOBHMのムーブメントはバンドにとって最高のムーブメントだったと思うんですよね。
もちろん、自由になりすぎて、演奏力のないバンドが大量に溢れて、自滅したことも容易に想像がつきますしね。

音楽性については、また個々のバンド紹介の際に、じっくりとやっていきたいと思います。

長くなりそうですので、今回はここまでで。
では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘