Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Michael Schenker Group初級編 (重金属系譜図4 ジャーマンメタル)(メタル系譜図)

こんばんは!
今日はMSGです! 
神童としてデビューし、Scorpions~ UFOと成功を掴むが、ドラッグで転落、からのソロキャリアで復活と、波乱万丈のギタリストMichael Schenkerの人生を見ていきましょう!

 

 

 

1️⃣ 結成

The Enervatesを経て、プロデビューがCRYというバンド、Michaelはまだ13歳でした。
その後71年にScorpionに加入、72年にはUFOと成功の反面、酒と薬物により、精神的、肉体的に限界を迎えた彼は、79年に休養を取ります。

その頃に、ソロ活動の構想があり、Gary Barden(Vo), Billy Sheehan (Ba)に元モントローズのDenny Carmassi(Dr)というラインナップでスタジオに入っていました。
しかし、病院の強制入院という形で、このプロジェクトは終わりを告げます。

80年、病院を出たMichaelを待っていたのは、Bardenだけでした。
本格的にソロプロジェクトを進めるにあたり、イギリスから、Mo Foster (Ba), Simon Phillips (Dr)のセッションミュージシャンを呼び、プロデューサーにRoger Gloverを指名、Gloverは友人のDon Airey (Key)を連れて来て、メンバーが揃います。

80年にリリースされた「The Michael Schenker Group / 神」のジャケットは、強制入院中に見た幻覚だそうで、ファン達は、Michaelのソロなのか、新しいバンドなのかと困惑したものの、その完成度でヨーロッパ、日本でヒットします。
(実際、一枚目のオリジナルタイトルが、The Michael Schenker Groupで二枚目がMSGの為、当初は、マイケル自身にソロバンドか、バンドかの定義がまだなかった可能性はあります)


Michael Schenker (Gt)     Gary Barden (Vo)     Mo Foster (Ba)     Simon Phillips (Dr)     Don Airey (Key)

1st : The Michael Schenker Group / 神 (80)

 


神 ― 帰ってきたフライング・アロウー



2️⃣ 黄金期

セッションミュージシャンを起用して制作した一枚目でしたが、成功によりツアーが必然となった為、正式メンバーを探し始めます。
80年にChris Glen (Ba) , Cozy Powell (Dr) , Paul Raymond (Key)の3人を正式メンバーとして迎えてツアーに挑みますが、Powellは二枚目のアルバム「MSG」の録音とそのツアーのみで脱退してしまいます。
この理由というのも、Michaelのドラッグとプロデューサーとの意見の相違だったという事でした。
その反面、アルバムの評価は高く、バンドの人気はどんどんと上がっていきます。

MichaelのプロデューサーPeter Menschと止める前のPowellはバンドには良いシンガーが必要だという事で、探し始めます。
82年、たくさんの候補の中から、MichaelはGraham Bonnetを選びます。

Powellの後任は、Ted McKennaが選ばれ3作目の制作へと入ります。
そして82年「Assault Attack」をリリースします。

そのツアーで、MichaelとBonnetの関係が悪化。
原因が、ステージ上で脱退したPaul Raymondの穴を埋める為、アンプの後ろに隠れたローディーがギターやバックコーラスを演奏していた事を、Bonnetがよく思わずに、ライブ中に暴露した事だと言われています。
実際、フェイクではなく、正式メンバーはきちんと演奏はしていて、たくさんのメンバーがステージ上にいて客の視点が分散する事を避けるために、バックミュージシャンを隠して演奏させた方法に対する意見の対立でした。

その後すぐにBonnetは脱退、バンドは、再びBardenに声をかけます。
キーボードのAndy Nyeは正式メンバーとなり、83年には、「Built to Destroy」がリリースされます。
アメリカのマーケットを狙ったもので、作風は前作と比べポップな作風になりました。


Michael Schenker (Gt)     Gary Barden (Vo)     Chris Glen (Ba)     Cozy Powell (Dr)     Paul Raymond (Key)

2nd : MSG (81)

Michael Schenker (Gt)     Graham Bonnet(Vo)     Chris Glen (Ba)     Ted McKenna (Dr)

3rd : Assault Attack (82)

Michael Schenker (Gt)     Gary Barden (Vo)     Chris Glen (Ba)     Cozy Powell (Dr)     Andy Nye (Key)

4th : Built to Destroy (83)

 


Assault Attack (2009 Remaster)


3️⃣ Robin McAuley 期 ~ ソロ期

メンバー間の問題、マネージメントとの問題と大量の問題を抱えていたMichaelは、一度整理する必要がありました。
新たなメンバーを探していると、ドイツでソロアルバムを制作したばかりのRobin McAuleyに出会います。
Robinはドイツ語も話せ性格も温厚だったため、すぐにMichaelと意気投合します。
86年から始動したこのプロジェクトMSGだが、MaCauley Schenker Groupと名付けられました。

そして87年に「Perfect Timing」を、89年に「Save Youself」、91年に「 M.S.G.」をリリースします。

その後、UFOへと戻ったMichaelは96年に再びMSGを始動させます。

96年に「Written in the Sand」99年に「The Unforgiven」01年の「Be Aware of Scorpions」03年「Arachnophobiac」と定期的にはリリースされるものの、毎回の様に変わるメンバーがバンドというより、Michaelのソロの様な形で活動されていた印象でした。

06年に25周年記念アルバム「Tales of Rock’n’Roll」をリリースします。
Gary Barden , Graham Bonnet , Robin McAuley, Kerry Keeling, Leif Sundin, Chris Loganと歴代のボーカルがゲスト参加しているという豪華な作品になりました。

08年リリースの「 In the Midst of Beauty」では、Gary Bardenが復帰し、Don AireyやSimon Phillipsと初期のメンバーが参加しました。
翌年には、Schenker Barden Acoustic Projectを立ち上げ「Gypsy Lady」をリリースします。
内容は、彼のプライベート作品「Thank You」というアコースティックインスト作品の曲にボーカルを入れたものになりました。


Michael Schenker (Gt)     Robin McAuley (Vo)     Rocky Newton (Ba)     Bodo Schopf (Dr)     Mitch Perry (Gt)

5th : Perfect Timing (87)

Michael Schenker (Gt)     Robin McAuley (Vo)     Rocky Newton (Ba)     Bodo Schopf (Dr)     Steve Mann (Gt)

6th : Save Yourself (89)

Michael Schenker (Gt)     Robin McAuley (Vo)     Jeff Pilson (Ba)    James Kottak (Dr)     Jesse Harms (Key)

7th : M.S.G.

Michael Schenker (Gt)     Leif Sundin (Vo)     Barry Sparks (Ba)     Shane Gaalaas (Dr)

8th : Written in the Sand (96)

Michael Schenker (Gt)     Kelly Keeling (Vo)     John Onder (Ba)     Shane Gaalaas (Dr)     Seth Berstein (Key)

9th : The Unforgiven (99)

Michael Schenker (Gt)     Chris Logan (Vo)     Reverend Jones (Ba)     Jeff Martin (Dr)

10th : Be Aware of Scorpions (01)

Michael Schenker (Gt)     Chris Logan (Vo)     Stuart Hamm (Ba)     Jeremy Colton (Dr)

11th : Arachnophobia (03)

Michael Schenker (Gt)     Jari Tiura (Vo)     Pete Way (Ba)     Jeff Martin (Dr)     Wayne Findley (Key)

12th : Tales of Rock’n’Roll (06)

Michael Schenker (Gt)     Gary Barden (Vo)     Neil Murray (Ba)     Simon Phillips (Dr)     Don Airey (Key)

13th : In the Midst of Beauty (08)

 


セイヴ・ユアセルフ(SHM-CD)

 

4️⃣ Temple of Rock ~ Michael Schenker fest

2011年にMSG名義ではなく、新たなるバンド「Temple of Rock」を結成します。
内容的には、MSGと同じですが、Bardenが参加した前作でBardenが降板した事により、MSGとの区別をしたかったのではと考えています。

同年に「Temple of Rock」、13年に「Bridge the Gap」、15年に「Spirit on a Mission」とリリースしました。

16年に、Barden, Bonnet, McAuleyの歴代ボーカルをメンバーにしてツアーを行う事を発表します。
当初は、アルバム制作の話はなく、「Michael Schenker Fest」というバンド名の通り、キャリア集大成のお祭りの様なツアーバンドと思われておりましたが、このツアーが好評だったため、バンドとして、18年に「Resurrection」、19年に「Revelation」をリリースします。

21年には、Michael Schenker Groupとしてキャリア50周年のアルバム「Immortal」をリリースしました。


Michael Schenker (Gt)     Michael Voss (Vo)     Wayne Findlay (Key)     Pete Way (Ba)     Herman Rarebell (Dr)

14th : Temple of Rock (11)

Michael Schenker (Gt)     Doogie White (Vo)     Wayne Findlay (Key)     Francis Buchholz (Ba)     Herman Rarebell (Dr)

15th : Bridge the Gap (13)
16th : Spirit on a Mission (15)

Michael Schenker (Gt)     Michael Voss (Vo)     Steve Mann (Key)     Chris Glen (Ba)     Ted McKenna (Dr)

17th : Resurrection (18)
18th : Revelation (19)

Michael Schenker (Gt)     Joe Lynn Turner (Vo)     Ralf Scheepers (Vo)     Ronnie Romero (Vo)     Michael Voss (Vo)     Gary Barden (Vo)     Robin McAuley (Vo)     Doogie White (Vo)        Steve Mann (Key)     Derek Sherenian (Key)      Barry Sparks (Ba)     Simon Phillips (Dr)     Bodo Schopf (Dr)

19th : Immortal (21)

 


レヴェレイション[通常盤CD(日本語解説書封入/歌詞対訳付)]

 

 

5️⃣ 考察

僕自身、ギター始めるきっかけになったのが、この世代のギタリスト達でして、その中でもSchenkerとUli Rothは特別に影響を受けました。

お姉さんのバーバラさんや、息子のTyson& Taroさんはお話ししたことあるのですが、本人にはサイン会でちょろっとしかなく。。 お話ししてみたいです。。

音楽に戻ります。
彼の演奏スタイルは独特で、フレーズとビブラートを聞けば一瞬でSchenkerだと分かるくらい特徴的なギタリストです。
そして、ドイツ人と日本人が好む音階が本当に一緒なのか、ありきたりなリフの曲でも時折入ってくる叙情的なメロディーが心地良くてたまらないんですよね。

僕自身、確かに2000年前後の作品は他のに比べて退屈な曲が多くなったイメージですが、このリフはなぁ?って曲でもソロや曲の展開が聴きたくて、結局アルバム全部聞いてしまうんですよね。笑

このブログではアルバムは一応オリジナルのスタジオアルバムのみでライブ版や、カヴァーアルバムは省いてます。

ですので、紹介した19枚以外にもたくさん出てますが、特にオススメなのが「Thank You」というアコースティックインストアルバムのシリーズです。 全部で4枚。
Thank You4がSchenker Barden Projectの元ネタになってます。

本当に最高に良いですので、知らなかった方は是非! 本当におすすめです!
スタジオアルバムですと、MSG1枚目からMcAuley Schenker Group解散までの作品に捨て曲はありません!

確かに、2000年代前後は少し退屈になりますが、2006年の「Tales〜」からは完全復活なイメージですね!

では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘


 


サンキュー