Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Blind Guardian 初級編 (重金属系譜図4 ジャーマンメタル)(メタル系譜図)

こんにちは!
今日は、ジャーマンメタルの重要バンドBlind Guardianです。
後のパワーメタル、シンフォニックメタル、バイキングメタル等に影響を与えたバンドです。
では、やっていきましょう!

 

 

1️⃣ 結成

1984年に西ドイツKrefeldにて、Hansi Kursch (Vo), Andre Olbrich (Gt)により結成されます。
最初は、Lucifer’s Heritageというバンド名でした。
85年と86年に2枚のデモを発表し、88年にNo Remorse Recordsと契約し、悪魔崇拝的なイメージを払拭するために、Blind Guardianに改名します。

88年に1枚目の「Battalions of Fear」をリリースします。
スピードメタルの要素の強いアルバムに仕上がり、89年2枚目の「Follow the Blind」では、HelloweenのKai Hansenがゲストで録音しました。


Hansi Kursvh (Ba/Vo)     Andre Oldrich (Gt)     Marcus Siepen (Gt)     Thomas Stauch (Dr)

1st : Battalions of fear (88)
2nd : Follow the Blind (89)



フォロー・ザ・ブラインド(ニュー・ミックス)



2️⃣ 黄金期

90年に「Tales from the Twilight World」をリリースします。
合唱隊やクラシックの要素も入り壮大なBlind Guardianサウンドが決まったアルバムになりました。

91年にVirgin Recordsに移籍し、92年に「Somewhere Far Beyond」をリリースします。
95年に「Imaginations from the Other Side」をリリース、98年にはバンドの名盤となった「Nightfall in Middle-Earth」をリリースします。

02年には「A Night at the Opera」をリリースします。
04年「Imaginations Through the Looking Glass」をリリースされます。
このアルバムで、初期メンバーのドラマーThomen Stauchが脱退します。
代わりに、Frederik Ehmkeが加入し、06年に「A Twist in the Myth」をリリースします。


Hansi Kursvh (Ba/Vo)     Andre Oldrich (Gt)     Marcus Siepen (Gt)     Thomas Stauch (Dr)

3rd : Tales from the Twilight World (90)
4th : Somewhere Far Beyond (92)
5th : Imaginations for the Other Side (95)
6th : Nightfall in Middle-Earth (98)

7th : A Night at the Opera (02)

Hansi Kursvh (Ba/Vo)     Andre Oldrich (Gt)     Marcus Siepen (Gt)     Frederik Ehmke (Dr)

8th : A Twist in the Myth (06)

 


TALES FROM THE TWILIGHT WORLD [CD] (REISSUE)

 


3️⃣ 現在

10年に「At the Edge of Time」をリリースします。
バンドの集大成の様な壮大なアルバムとなåり、リリース後バンドは、次回作でオーケストラと作品を作る事を発表します。

15年に「Beyond the Red Mirror」を、19年に「Legacy of the Dark Lands」というオーケストラを使ったアルバムをリリースします。

20年、バンドは次回作の制作を発表しました。

Hansi Kursvh (Ba/Vo)     Andre Oldrich (Gt)     Marcus Siepen (Gt)     Thomas Stauch (Dr)

9th : At the Edge of Time (10)
10th : Beyond the Red Mirror (15)
11th : Legacy of the Dark Lands (19)


BEYOND TEH RED MIRROR

 

 

4️⃣ 考察

この手のジャンルは、結構好き嫌いが別れますが、このバンドは、パイオニアということで、スラッシュ、パワーメタル、シンフォニックメタル、バイキングメタルなど様々な要素が入っており、ここで解説しているジャーマンメタルの範囲ではなく、現在も入れてのジャーマンメタルとしてなら、教科書の様なバンドだと思います。

アルバム一枚で一つの物語の様な作品が多いですので、キャッチーとは言えませんので、苦手な方も多いかと思いますが、音楽というより、映画を見る感覚で是非一度試していただければ、Blind Guadianの魅力が分かると思いますよ!!

オススメは、「Tales from the Twilight World」「Nightfall in Middle-Earth」「At the Edge of Time」ですね。
アドベンチャー系の映画とか好きな方には、是非一度手に取って頂きたい作品ですね!

ではまた次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 

 


Nightfall in Middle Earth

Michael Schenker Group初級編 (重金属系譜図4 ジャーマンメタル)(メタル系譜図)

こんばんは!
今日はMSGです! 
神童としてデビューし、Scorpions~ UFOと成功を掴むが、ドラッグで転落、からのソロキャリアで復活と、波乱万丈のギタリストMichael Schenkerの人生を見ていきましょう!

 

 

 

1️⃣ 結成

The Enervatesを経て、プロデビューがCRYというバンド、Michaelはまだ13歳でした。
その後71年にScorpionに加入、72年にはUFOと成功の反面、酒と薬物により、精神的、肉体的に限界を迎えた彼は、79年に休養を取ります。

その頃に、ソロ活動の構想があり、Gary Barden(Vo), Billy Sheehan (Ba)に元モントローズのDenny Carmassi(Dr)というラインナップでスタジオに入っていました。
しかし、病院の強制入院という形で、このプロジェクトは終わりを告げます。

80年、病院を出たMichaelを待っていたのは、Bardenだけでした。
本格的にソロプロジェクトを進めるにあたり、イギリスから、Mo Foster (Ba), Simon Phillips (Dr)のセッションミュージシャンを呼び、プロデューサーにRoger Gloverを指名、Gloverは友人のDon Airey (Key)を連れて来て、メンバーが揃います。

80年にリリースされた「The Michael Schenker Group / 神」のジャケットは、強制入院中に見た幻覚だそうで、ファン達は、Michaelのソロなのか、新しいバンドなのかと困惑したものの、その完成度でヨーロッパ、日本でヒットします。
(実際、一枚目のオリジナルタイトルが、The Michael Schenker Groupで二枚目がMSGの為、当初は、マイケル自身にソロバンドか、バンドかの定義がまだなかった可能性はあります)


Michael Schenker (Gt)     Gary Barden (Vo)     Mo Foster (Ba)     Simon Phillips (Dr)     Don Airey (Key)

1st : The Michael Schenker Group / 神 (80)

 


神 ― 帰ってきたフライング・アロウー



2️⃣ 黄金期

セッションミュージシャンを起用して制作した一枚目でしたが、成功によりツアーが必然となった為、正式メンバーを探し始めます。
80年にChris Glen (Ba) , Cozy Powell (Dr) , Paul Raymond (Key)の3人を正式メンバーとして迎えてツアーに挑みますが、Powellは二枚目のアルバム「MSG」の録音とそのツアーのみで脱退してしまいます。
この理由というのも、Michaelのドラッグとプロデューサーとの意見の相違だったという事でした。
その反面、アルバムの評価は高く、バンドの人気はどんどんと上がっていきます。

MichaelのプロデューサーPeter Menschと止める前のPowellはバンドには良いシンガーが必要だという事で、探し始めます。
82年、たくさんの候補の中から、MichaelはGraham Bonnetを選びます。

Powellの後任は、Ted McKennaが選ばれ3作目の制作へと入ります。
そして82年「Assault Attack」をリリースします。

そのツアーで、MichaelとBonnetの関係が悪化。
原因が、ステージ上で脱退したPaul Raymondの穴を埋める為、アンプの後ろに隠れたローディーがギターやバックコーラスを演奏していた事を、Bonnetがよく思わずに、ライブ中に暴露した事だと言われています。
実際、フェイクではなく、正式メンバーはきちんと演奏はしていて、たくさんのメンバーがステージ上にいて客の視点が分散する事を避けるために、バックミュージシャンを隠して演奏させた方法に対する意見の対立でした。

その後すぐにBonnetは脱退、バンドは、再びBardenに声をかけます。
キーボードのAndy Nyeは正式メンバーとなり、83年には、「Built to Destroy」がリリースされます。
アメリカのマーケットを狙ったもので、作風は前作と比べポップな作風になりました。


Michael Schenker (Gt)     Gary Barden (Vo)     Chris Glen (Ba)     Cozy Powell (Dr)     Paul Raymond (Key)

2nd : MSG (81)

Michael Schenker (Gt)     Graham Bonnet(Vo)     Chris Glen (Ba)     Ted McKenna (Dr)

3rd : Assault Attack (82)

Michael Schenker (Gt)     Gary Barden (Vo)     Chris Glen (Ba)     Cozy Powell (Dr)     Andy Nye (Key)

4th : Built to Destroy (83)

 


Assault Attack (2009 Remaster)


3️⃣ Robin McAuley 期 ~ ソロ期

メンバー間の問題、マネージメントとの問題と大量の問題を抱えていたMichaelは、一度整理する必要がありました。
新たなメンバーを探していると、ドイツでソロアルバムを制作したばかりのRobin McAuleyに出会います。
Robinはドイツ語も話せ性格も温厚だったため、すぐにMichaelと意気投合します。
86年から始動したこのプロジェクトMSGだが、MaCauley Schenker Groupと名付けられました。

そして87年に「Perfect Timing」を、89年に「Save Youself」、91年に「 M.S.G.」をリリースします。

その後、UFOへと戻ったMichaelは96年に再びMSGを始動させます。

96年に「Written in the Sand」99年に「The Unforgiven」01年の「Be Aware of Scorpions」03年「Arachnophobiac」と定期的にはリリースされるものの、毎回の様に変わるメンバーがバンドというより、Michaelのソロの様な形で活動されていた印象でした。

06年に25周年記念アルバム「Tales of Rock’n’Roll」をリリースします。
Gary Barden , Graham Bonnet , Robin McAuley, Kerry Keeling, Leif Sundin, Chris Loganと歴代のボーカルがゲスト参加しているという豪華な作品になりました。

08年リリースの「 In the Midst of Beauty」では、Gary Bardenが復帰し、Don AireyやSimon Phillipsと初期のメンバーが参加しました。
翌年には、Schenker Barden Acoustic Projectを立ち上げ「Gypsy Lady」をリリースします。
内容は、彼のプライベート作品「Thank You」というアコースティックインスト作品の曲にボーカルを入れたものになりました。


Michael Schenker (Gt)     Robin McAuley (Vo)     Rocky Newton (Ba)     Bodo Schopf (Dr)     Mitch Perry (Gt)

5th : Perfect Timing (87)

Michael Schenker (Gt)     Robin McAuley (Vo)     Rocky Newton (Ba)     Bodo Schopf (Dr)     Steve Mann (Gt)

6th : Save Yourself (89)

Michael Schenker (Gt)     Robin McAuley (Vo)     Jeff Pilson (Ba)    James Kottak (Dr)     Jesse Harms (Key)

7th : M.S.G.

Michael Schenker (Gt)     Leif Sundin (Vo)     Barry Sparks (Ba)     Shane Gaalaas (Dr)

8th : Written in the Sand (96)

Michael Schenker (Gt)     Kelly Keeling (Vo)     John Onder (Ba)     Shane Gaalaas (Dr)     Seth Berstein (Key)

9th : The Unforgiven (99)

Michael Schenker (Gt)     Chris Logan (Vo)     Reverend Jones (Ba)     Jeff Martin (Dr)

10th : Be Aware of Scorpions (01)

Michael Schenker (Gt)     Chris Logan (Vo)     Stuart Hamm (Ba)     Jeremy Colton (Dr)

11th : Arachnophobia (03)

Michael Schenker (Gt)     Jari Tiura (Vo)     Pete Way (Ba)     Jeff Martin (Dr)     Wayne Findley (Key)

12th : Tales of Rock’n’Roll (06)

Michael Schenker (Gt)     Gary Barden (Vo)     Neil Murray (Ba)     Simon Phillips (Dr)     Don Airey (Key)

13th : In the Midst of Beauty (08)

 


セイヴ・ユアセルフ(SHM-CD)

 

4️⃣ Temple of Rock ~ Michael Schenker fest

2011年にMSG名義ではなく、新たなるバンド「Temple of Rock」を結成します。
内容的には、MSGと同じですが、Bardenが参加した前作でBardenが降板した事により、MSGとの区別をしたかったのではと考えています。

同年に「Temple of Rock」、13年に「Bridge the Gap」、15年に「Spirit on a Mission」とリリースしました。

16年に、Barden, Bonnet, McAuleyの歴代ボーカルをメンバーにしてツアーを行う事を発表します。
当初は、アルバム制作の話はなく、「Michael Schenker Fest」というバンド名の通り、キャリア集大成のお祭りの様なツアーバンドと思われておりましたが、このツアーが好評だったため、バンドとして、18年に「Resurrection」、19年に「Revelation」をリリースします。

21年には、Michael Schenker Groupとしてキャリア50周年のアルバム「Immortal」をリリースしました。


Michael Schenker (Gt)     Michael Voss (Vo)     Wayne Findlay (Key)     Pete Way (Ba)     Herman Rarebell (Dr)

14th : Temple of Rock (11)

Michael Schenker (Gt)     Doogie White (Vo)     Wayne Findlay (Key)     Francis Buchholz (Ba)     Herman Rarebell (Dr)

15th : Bridge the Gap (13)
16th : Spirit on a Mission (15)

Michael Schenker (Gt)     Michael Voss (Vo)     Steve Mann (Key)     Chris Glen (Ba)     Ted McKenna (Dr)

17th : Resurrection (18)
18th : Revelation (19)

Michael Schenker (Gt)     Joe Lynn Turner (Vo)     Ralf Scheepers (Vo)     Ronnie Romero (Vo)     Michael Voss (Vo)     Gary Barden (Vo)     Robin McAuley (Vo)     Doogie White (Vo)        Steve Mann (Key)     Derek Sherenian (Key)      Barry Sparks (Ba)     Simon Phillips (Dr)     Bodo Schopf (Dr)

19th : Immortal (21)

 


レヴェレイション[通常盤CD(日本語解説書封入/歌詞対訳付)]

 

 

5️⃣ 考察

僕自身、ギター始めるきっかけになったのが、この世代のギタリスト達でして、その中でもSchenkerとUli Rothは特別に影響を受けました。

お姉さんのバーバラさんや、息子のTyson& Taroさんはお話ししたことあるのですが、本人にはサイン会でちょろっとしかなく。。 お話ししてみたいです。。

音楽に戻ります。
彼の演奏スタイルは独特で、フレーズとビブラートを聞けば一瞬でSchenkerだと分かるくらい特徴的なギタリストです。
そして、ドイツ人と日本人が好む音階が本当に一緒なのか、ありきたりなリフの曲でも時折入ってくる叙情的なメロディーが心地良くてたまらないんですよね。

僕自身、確かに2000年前後の作品は他のに比べて退屈な曲が多くなったイメージですが、このリフはなぁ?って曲でもソロや曲の展開が聴きたくて、結局アルバム全部聞いてしまうんですよね。笑

このブログではアルバムは一応オリジナルのスタジオアルバムのみでライブ版や、カヴァーアルバムは省いてます。

ですので、紹介した19枚以外にもたくさん出てますが、特にオススメなのが「Thank You」というアコースティックインストアルバムのシリーズです。 全部で4枚。
Thank You4がSchenker Barden Projectの元ネタになってます。

本当に最高に良いですので、知らなかった方は是非! 本当におすすめです!
スタジオアルバムですと、MSG1枚目からMcAuley Schenker Group解散までの作品に捨て曲はありません!

確かに、2000年代前後は少し退屈になりますが、2006年の「Tales〜」からは完全復活なイメージですね!

では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘


 


サンキュー

RAGE 初級編 (重金属系譜図4 ジャーマンメタル)(メタル系譜図)

本日は、RAGEです。
ジャーマンメタルシーンの重要バンドRAGEは90年代に特に日本で人気があり、最近は、オーケストラと一緒に作品を作る特殊なメタルバンド となりました。
約35年でアルバム25枚リリースという大人気バンドRAGEを見ていきましょう!

 

 


1️⃣ 結成

1984年ドイツの北部Herneにて、Peavy Wagner (Ba/Vo), Jorg Michael (Dr), Jochen Schroeder (Gt)により結成されました。
当初は「Avenger」と名乗っており、84年に「Prayers of Steel」をAvenger名義でリリースします。
85年にRageと名前を変え、86年に「Reign of Fear」でRageとしてデビューします。


Peavy Wagner (Ba/Vo)     Jochen Schroeder (Gt)     Alf Meyerratken (Gt)     Jorg Michael (Dr)

1st : Prayers of Steel (84) (Avenger名義)

Peavy Wagner (Ba/Vo)     Jochen Schroeder (Gt)     Thomas Gruning (Gt)     Jorg Michael (Dr)

2nd : Reign of Fear (86)

 


RAGE


2️⃣ 黄金期

87年にノイズレコードと契約し、「Execution Guaranteed」を、88年に「Perfect Man」をリリースします。
収録曲の「Don’t Fear the Winter」がシーンの中で大ヒットします。

バンドは、Running Wild, U.D.O. , Motörhead , Saxonなどとツアーを共にし、89年に「Secrets in a Weird World」を、90年に「Reflections of a Shadow」リリースします。

92年に「Trapped!」をリリースし、世界的な知名度を得ます。 特に、日本での人気が出で、93年には「The Missing Link」をリリースします。
このアルバムが世界中でのヒット作となります。

94年には「10 Years in Rage」をリリースしますが、広告の失敗により特に注目される作品とはなりませんでした。
これで、バンドは、Gunレコードへと移籍し、同年に「Black in Mind」をリリースします。
再び、ヨーロッパ、日本で人気をえました。

96年の「Lingua Mortis」では初めて生のオーケストラと共演します。
98年には「Xlll」を、99年には「Ghosts」をリリースします。
この作品もオーケストラを再び使用した作品となり、ヒット作となりました。

 

Peavy Wagner (Ba/Vo)     Jochen Schroeder (Gt)     Rudy Graf (Gt)     Jorg Michael (Dr)

3rd : Execution Guaranteed (87)

Peavy Wagner (Ba/Vo)     Manni Schmidt (Gt)     Chris Efthimiadis (Dr)

4th : Perfect Man (88)
5th : Secrets in a Weird World (89)
6th : Reflections of a Shadow (90)
7th : Trapped! (92)
8th : The Missing Link (93)

Peavy Wagner (Ba/Vo)     Sven Fischer (Gt)     Spiros Efthimiadis (Gt)     Chris Efthimiadis (Dr)

9th : 10 Years in Rage (94)
10th : Black in Mind (95)
11th : Ligua Mortis (96)
12th : End of All Days (96)
13th : Xlll (98)
14th : Ghosts (99)

 


ザ・ミッシング・リンク[CD(日本語解説書封入/歌詞対訳付)]


3️⃣ 現在

99年、ギターにVictor Smolski、ドラムにMike Terranaが加入し、編成をトリオに戻します。
そして、01年に「Welcome to the Other Side」をリリースします。

次の二枚「Unity」「Soundchaser」は中期のファンからの批判がありましたが、初期のスラッシュの要素と、キャッチーなメロディーを混ぜたバランスの良い作風となりました。

次の「Speak of the dead」では、「Lingua Mortis Orchestra」と名付けられたオーケストラとコラボしました。

08年に「Carved in Stone」をリリースします。 そのツアーがバンドの25周年のツアーとなりました。

10年に、「Strings to a Web」を、12年に「21」をリリースします。
13年にはコンセプトアルバム「LMO」を「Lingua Mortis Orchestra feat RAGE」名義でリリースします。

16年に、「The Devil Strikes Again」、17年に「Seasons of the Black」、20年に「Wings of Rage」をリリースと、現在もコンスタントにリリースが続いています。


Peavy Wagner (Ba/Vo)     Victor Smolski (Gt)     Mike Terrana (Dr)

15th : Welcome to the Other Side (01)
16th : Unity (02)
17th : Soundchaser (03)
18th : Speak of the Dead (06)

Peavy Wagner (Ba/Vo)     Victor Smolski (Gt)     Andre Hilgers (Dr)

19th : Carved in Stone (08)
20th : Strings to a Web (10)
21st : 21 (12)
22nd : LMO (13)  (Lingua Mortis Orchestra feat RAGE名義)

Peavy Wagner (Ba/Vo)     Marcos Rodriguez (Gt)     Vassilios Maniatopoulos (Dr)

23rd : The Devil Strikes Again (16)
24th : Seasons of the Black (17)
25th : Wing of Rage (20)

 


ウェルカム・トゥ・ジ・アザー・サイド

 

 

4️⃣ 考察

RAGEは実はあまり通ってなく、その理由としましては、買ったアルバム数枚のジャンルの統一感がなかったので、どう捉えて良いのか分からなく、そのまま放置してたという感じです。
メタルというよりは、スラッシュの要素が強いのですが、アルバムによってはそれもなかったりと。。

こうして、調べてみますと、このバンドは、音楽ジャンルよりも作品重視なんだと思いましたね。
特にオーケストラと一緒にやり出してから、スラッシュ、メタルにモダンなプログレの要素も入っており、かなりカッコ良いです!
ジャンルに縛られずにやりたい事をやり、それが評価される! 最高じゃないですか!

特に日本で流行ったバンドですので、90s初期の作品までしか知りませんでしたので、是非この機会に、後期の作品を買いたいと思いましたね!!




スピーク・オヴ・ザ・デッド

Helloween 初級編 (重金属系譜図4 ジャーマンメタル)(メタル系譜図)

こんにちは!
今日はジャーマンメタル黄金期のバンドHelloweenです!
90年代にメインストリームとなったパワーメタルの源流となったバンド。
では見ていきましょう!

 

 

 

1️⃣ 結成

84年、ドイツのハンブルグ。 Kai Hansen (Gt/Vo)、Michael Weikath (Gt)、Markus Grosskopf (Ba)、Ingo Schwichtenberg (Dr)により、結成されます。
同年に「Noise Records」と契約し、二曲レコーディングを行います。
曲は、コンピアルバム「Death Metal」に収録されます。アルバムには、Hellhammer, Running Wildなどが収録されていました。

85年に、「Helloween EP」をリリースし、同年に一枚目のアルバム「Walls of Jericho」をリリースします。
ツアー中にHansenが歌いながら弾くことに難しさを感じ、バンドはボーカルを探し始めます。


Kai Hansen (Gt/Vo)     Michael Weikath (Gt)     Markus Grosskopf (Ba)     Ingo Schwichtenberg (Dr)

1st : Walls of Jericho (85)

 


ウォールズ・オブ・ジェリコ

 

 

2️⃣ Michael Kiske期

バンドは、当時18歳のボーカルMichael Kiskeを加入させます。
そして、87年に「Keeper of the Seven Keys : Part 1」をリリースします。

翌年、88年に「Keeper of the Seven Keys : Part 2」をリリースします。
このアルバムがヒットし、MTVで曲がヘビーローテーションされ、MTV主催のHeadbangers Ball Tourに参加、アメリカでの知名度も上がりました。

しかし、89年にHansenが突然バンドを辞めてしまいます。

レーベルとの問題や解散まで噂が出ましたが、91年に「Pink Bubbles Go Ape」をEMIからリリースします。
今までの作風とはガラッと変わり、批評も多かった為、次第にバンドの雰囲気も険悪になっていきます。

93年にリリースされた「Chameleon」では、さらに広告面でも失敗し、ついにバンド内で対立が起こり、最終的にKiskeがバンドをクビになる事で解散を避けました。


Michael Kiske (Vo)     Kai Hansen (Gt)     Michael Weikath (Gt)     Markus Grosskopt (Ba)     Ingo Schwichtenberg (Dr)

2nd : Keeper of the Seven Keys : Part 1 (87)
3rd : Keeper of the Seven Keys : Part 2 (88)


Michael Kiske (Vo)     Roland Grapow (Gt)     Michael Weikath (Gt)     Markus Grosskopt (Ba)     Ingo Schwichtenberg (Dr)

4th : Pink Bubbles Go Ape (91)
5th : Chameleon (93)

 


Keeper of the Seven Keys (Part II)

3️⃣ Andi Deris期

 

94年に元Pink Cream 69のAndi Derisが加入します。
同年「Master of the Rings」をリリースし、完全なカムバックを果たします。

95年には、「The Time of the Oath」をリリースします。
音楽スタイルも安定して、バンドの黄金期を迎えます。

98年には「Better Than Raw」をリリースします。
スラッシュメタルの要素が入り、バンド1ヘヴィなアルバムとなりました。


Andi Deris (Vo)     Roland Grapow (Gt)     Michael Weikath (Gt)     Markus Grosskopt (Ba)     Uli Kusch (Dr)

6th : Master of the Rings (94)
7th : The Time of the Oath (96)
8th : Better Than Raw (98)

 


マスター・オブ・ザ・リングス

4️⃣ 安定期

00年に「The Dark Ride」をリリースします。
前作に比べ、ダークな作品となりました。
このツアーで、Grapow、Kuschが脱退し、Sascha Gerstner(元Freedom Call)、Mark Cross(元Metalium)が加入します。

03年に「Rabbit Don’t Come Easy」をリリースします。
05年には「Keeper of the Seven Keys - The Legacy」をリリース、07年には「Gambling with the Devil」をリリースします。

07年、バンドは、HansenのバンドGamma Rayとツアーを一緒に行います。
10年に「7 Sinners」をリリース。
13年には「Straight Out of Hell」をリリースし、再びGamma Rayとツアーをします。

15年には、「My God-Given Right」がリリースされます。

16年に、元メンバーのKai HansenとMichael Kiskeが再加入しツアーを行う「The Pumpkin United World Tour」が発表されます。

21年には最新作「Helloween」のリリースが決まっています。


Andi Deris (Vo)     Roland Grapow (Gt)     Michael Weikath (Gt)     Markus Grosskopt (Ba)     Uli Kusch (Dr)

9th : The Dark Ride (00)

Andi Deris (Vo)     Michael Weikath (Gt)     Sascha Gerstner (Gt)     Markus Grosskopt (Ba)

10th : Rabbit Don’t Come Easy (03)

Andi Deris (Vo)     Michael Weikath (Gt)     Sascha Gerstner (Gt)     Markus Grosskopt (Ba)     Dani Noble (Dr)

11th : Keeper of the Seven Keys : The Legacy (05)
12th : Gambling with the Devil (07)
13th : 7 Sinners (10)
14th : Straight Out of Hell (13)
15th : My God-Given Right (15)

Andi Deris (Vo)     Michael Kiske (Vo)     Kai Hansen (Gt/Vo)     Michael Weikath (Gt)     Sascha Gerstner (Gt)     Markus Grosskopt (Ba)     Dani Noble (Dr)

16th : Helloween (21)

 


守護神伝-新章-

 

5️⃣ 考察

80年代の日本のメタルブームの中で特に愛されたのがこのバンドだったと思います。
ジャーマンメタルの音階が日本人に好まれる傾向があるのはよく聞きますが、その後の90年代中期からのパワーメタルブームの音楽の形を作ったバンドの一つでパワーメタルも日本でかなり人気でしたよね。

僕自身も一番初めに買ったバンドというのは覚えてないのですが、メタルにハマった時期の最初の方にkeeperの2章を買い、影響を受けました。
確かに、90年代Hansenが辞めてから、音楽性の迷いが見えるアルバムが続き、逆にHansenの新バンド「Gamma Ray」の方が、Helloweenっぽい印象を持ちましたが、ボーカルの交代で、初期に戻るというより、これがHelloween!という完成系を一枚目から出して来て、驚きました。
MSGにしてもHelloweenにしても、色々あったと思いますが、今は昔のメンバーと一緒に合体してバンドをやったり、ツアーをやったりと、やはり、世界的なメタルのムーブメントとは別にジャーマンメタルというジャンル内の結束を感じますね。

オススメですが、やはり、「Keeper of the Seven Keys : Part2」はマストですね。
「Master of the Rings」、「The Time of the Oath」あたりは、かなり好きですね。
Keeper of the Seven Keys : The Legacy」「Gambling with the Devil」あたりもオススメです。
日本人ならメタル好き嫌いに関係なく、聞きやすいバンドですので、是非 一度聞いてみてください!!

では、また次回 🤘🤘Stay Metal🤘🤘

Scorpions 初級編 (重金属系譜図4 ジャーマンメタル)(メタル系譜図)

こんにちは!
ジャーマンメタルのバンド一発目という事で、イギリスでいえば、UFOやBlack Sabbathと同じ時期から活躍する大御所Scorpionsをやっていきたいと思います。

僕自身、影響を受けたで言えば、かなり上位のバンドなんですが、90年代〜は抜け抜けでして、、今回、新発見が沢山あり楽しかったです。
では、見ていきましょう!

 

 

 

1️⃣ 結成

1965年、Rudolf Schenker (Gt)により結成されます。
70年に弟のMichael Schenker (Gt)とKlaus Meine (Vo)が加入しバンドは活動が本格的になり、72年にバンドコンテストで優勝、二曲の録音をします。

72年、一枚目のアルバム、「Lonesome Crow」をリリースします。
このツアーで、バンドはUFOのオープニングをやります。 ツアーの終わりにMichaelはUFOにオファーをもらいそのまま、UFOに加入します。
その際に、バンドには友人のUli Rothを紹介し、Rothがツアーを最後までヘルプします。

ツアーの終わりにRothに加入をオファーしますが、当時「Dawn Road」というバンドへの加入の方に興味があり、断られます。
Dawn Roadのメンバーには、Francis Buchholz (Ba)、Achim Kirschning (Keys)、Jurgen Rosenthal (Dr)がいて、RothはMeine、RudolfにDawn Roadへの加入を頼みます。
バンドは、一度Dawn Roadになりましたが、アルバムを出していて、ハードロック界ではDawn Roadよりも有名な為、Scorpions名義で活動することになります。


Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Michael Schenker (Gt)     Wolfgang Dziony (Dr)     Lothar Heimberg (Ba)

1st : Lonesome Crow (72)

 


恐怖の蠍団

 


2️⃣ Uli Roth期

74年に、「Fly to the Rainbow」をリリースします。
録音後に、Kirschning、Rosenthalが脱退します。

75年には、「In Trance」をリリースします。
このアルバムでScorpionsのハードロックのスタイルが完成します。

76年に、「Virgin Killer」をリリースします。
アルバムジャケットに未成年女性のヌードを使用したことにより、たくさんの国で販売停止される事件が起こります。

77年に、「Taken by Force」をリリースします。
同年、東京でのライブ音源「Tokyo Tapes」をリリース。
しかし、バンドがコマーシャル路線へ行こうとしていることにRothは満足いかず、バンドを去ってしまいます。
100人を超すオーディションの末、Matthias Jabsが抜擢されました。


Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Uli Roth (Gt)     Jurgen Rosenthal (Dr)     Francis Buchholz (Ba)

2nd : Fly to the Rainbow (74)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Uli Roth (Gt)     Rudy Lenners (Dr)     Francis Buchholz (Ba)

3rd: In Trance (75)
4th :  Virgin Killer (76)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Uli Roth (Gt)     Herman Rarebell(Dr)     Francis Buchholz (Ba)

5th : Taken by Force (77)

 


復讐の蠍団~イン・トランス

 

3️⃣ コマーシャル期

次のアルバムを制作の際、UFOを辞めたMichaelがバンドに復帰します。
79年に「Love Drive」をリリース。
バラードが多く、ファンからは否定的な意見も出ましたが、このアルバムがきっかけで、アメリカでも人気が出ます。

80年には「Animal Magnetism」をリリースします。
82年の「Blackout」が大ヒットアルバムとなります。 Scorpionsのメタルのスタイルが完成されます。

84年に「Love at First Sting」をリリースします。
このアルバムも全世界で大ヒットします。
Scorpionsの中で一番メタルなアルバムとなりました。

88年には、「Savage Amusement」をリリースします。
前作とはスタイルを変え、AORのテイストを取り入れた作品となりました。

90年には「Crazy World」をリリースします。
作風的には前作と同じでしたが、収録曲の「Wind of Change」が大ヒットします。



Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     Herman Rarebell (Dr)     Francis Buchholz (Ba)     Michael Schenker (Gt)

6th : Lovedrive (79)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     Herman Rarebell (Dr)     Francis Buchholz (Ba)

7th : Animal Magnetism (80)
8th : Blackout (82)
9th : Love at First Sting (84)
10th : Savage Amusement (88)
11th : Crazy World (90)

 


禁断の刺青


4️⃣ 安定期

 

93年に「Face the Heat」をリリースします。
ハードロック要素が増え、バランスの取れたアルバムとなりました。

96年には「Pure Instinct」をリリースします。

99年リリースの「Eye ll Eye」では、スタイルを完全に変え、ポップに電子楽器と物議を醸し出すアルバムとなりました。

04年に「Unbreakable」をリリースします。
このアルバムで原点であるハードロックへと完全に戻ります。

07年には、「Humanity : Hour l」をリリースします。 
前作よりヘヴィなアルバムとなりました。


Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     Herman Rarebell (Dr)     Ralph Rieckermann (Ba)

12th : Face the Heat (93)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     Curt Cress (Dr)     Ralph Rieckermann (Ba)

13th : Pure Instinct (96)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     James Kottak (Dr)     Ralph Rieckermann (Ba)

14th : Eye II Eye (99)

Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     James Kottak (Dr)     Pawel Maciwoda (Ba)

15th : Unbreakable (04)
16th : Humanity : Hour l (07)

 


蠍団の警鐘-ヒューマニティー:アワーI


5️⃣ 現在

ハードロック、メタル路線へと完全復帰したバンドは、10年に「Sting in the Tail」をリリースします。
11年には、古い曲を取り直したセルフカヴァーアルバム「Comeback」をリリースします。

15年には、「Return to Forever」をリリース。
このツアーの途中にドラムのKottakが脱退した為、元MotorheadのMikkey Deeが加入します。

20年に新曲をオンラインで公開、今年21年にリリース予定だと発表されています。


Klaus Meine (Vo)     Rudolf Schenker (Gt)     Matthias Jabs (Gt)     James Kottak (Dr)     Pawel Maciwoda (Ba)

17th : Sting in the Tail (10)
18th : Comeback (11)
19th : Return to Forever (15)

 

 


STING IN THE TAIL

6️⃣ 考察

かなり歴史のあるバンドでしたので、かなり省略はしました。
Scorpionsは僕にとって、特に思い入れのあるバンドなんです。
ギターをやっている上で、Michael SchenkerとUli Rothの影響は確実にありますし、また、個人的にもエピソードがありますので、機会があれば、お話ししたいと思います!

最近、たくさんのバンドを調べているうちに、本当に大きいバンドであればあるほど、マーケットに音楽性が左右されている事に気付いて来ました。
ビッグなメタルバンドは、80年代終わりくらいから大体AOR系に傾いて、騙し騙し、メタルみたいな事をやったのちに、90年代の終わりから00年で完全に狂っていますね。笑

JudasやMaidenはその時期に正規のボーカルがいないから別バンド扱いみたいになってますが、まあ、多分そういう事でしょう。
いかに90年代がメタルにとって暗黒時代だったかですよね。
Def Leppardの様に、違うジャンルでも上手くやれちゃうバンドもいれば、、Scorpionsみたいに。。 「Eye ll Eye」は本当に驚きました。笑
完全にスルーしてたアルバムなんで、あそこまで狂ったモノだとは思ってもなかったので。。

オススメですが、まずMichael Schenker , Uli Rothが関係してるアルバムは全部良いですが、初めて聴くとなれば、「In Trance」「Virgin Killer」「Taken by Force」「Love Drive」ですかね。
Matthias期が実際のScorpionsの黄金期ですので、「Blackout」「Love at First Sting」の二枚は超名盤です。

「Love at First Sting」を最初に聞く事をオススメします!

その後ですと、「Humanity : Hour l」「Sting in the Tail」はかなり良作です!

実際、90年代の作品も良作は多いのですが、バラードが多すぎて、メタル?としてはオススメ出来ないかな?という事で、外しておりますが、ロックのアルバムとしてなら確実に良作だと思います。

作品多すぎて、分からない場合は、DVDの「Live at Wacken 06」を見れば、好きか嫌いかすぐに判断できるかと思いますよ!


次回もまだまだ、このジャンルを掘り下げていきます!
ではまた次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 


Lovedrive

重金属系譜図4 〜ジャーマンメタル〜 (メタル系譜図)

こんにちは!
本日は、重金属系譜図4として、ジャーマンメタルです。
音楽的な流れとしては、系譜図1−3と同じ流れですが、特に80年代にヨーロッパと日本でムーブメントになったジャーマンメタルを見ていきましょう!

 

 

 

 

1️⃣ 歴史と定義

1960年代から70年代のドイツもイギリスと同じようにプログレ、サイケロックブームが起こっていました。 クラウトロックと呼ばれています。
Amon Duul l ,  Amon Duul ll . Can , Ash Ra Tempel , Neu! のようなサイケ、プログレのムーブメントから、イギリスでいう、Deep PupleやLed Zeppelinのようなサイケなハードロックバンドが生まれます。
例えば、Lucifer’s FriendやBirth Controlです。

70年代初めに、ScorpionsやAcceptが登場し、80年代に入ると、Helloween , Running Wild , Grave Digger , Rageの様なパワーメタル/ メタルが登場します。

80年代後期にはジャーマンスラッシュと呼ばれるドイツのライン川沿いで誕生したムーブメントも起きました。
Sodom , Kreator , Destruction などが代表バンドです。

90年代後半には、EdguyやFreedom Call , Primal Fearなどの新世代ジャーマンメタルバンドが誕生しました。

定義ですが、Scorpions, Accept世代からHelloweenの世代までに絞り、ドイツのバンドという意味ではなく、ジャーマンメタルというムーブメントとしてここでは取り上げます。
個々の
ですので、72年デビューのスコーピオンズくらいから、86年デビューのHelloweenくらいまでだと思っていただければと思います。

 

 

2️⃣ 主要バンド

Scorpions
M.S.G (Michael Schenker Group)
Uli John Roth
Rage
Gravedigger
Running Wild
Blind Gardian
Sodom
Kreator
Destruction


など。。。


 

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3️⃣ 考察

 

ドイツで起こったジャーマンメタルムーブメントは、音楽的には、イギリスでの70sハードロック、NWOBHMとほとんど同じ流れになります。

このムーブメント期の歴史背景は、特に1980年から90年代中期までは保守系の政権が続き、二次大戦後大量に受け入れた移民労働者に対する政策を放置、もう少しで内乱という所まで行き、61年に出来たベルリンの壁で東西が分裂、東からの亡命者が相次ぎ、東ドイツが事実上、経済崩壊します。

現在では、イギリスの外国人に対するアーティストビザは廃止されており、その反面ドイツはアーティストビザは発行してます。
ドイツ人は、経済危機が起きても芸術の価値というのを常に評価しており、それがドイツ出身のメタルバンドではなく、ジャーマンメタルというムーブメントを作り出したのではないでしょうか?

西ヨーロッパでは、ビートルズの時代からイギリスとドイツが音楽の最先端を走っており、プログレ〜サイケロック〜ハードロック〜メタルという流れは全く同じでした。

個人的な体験からの意見ですが、ロンドンのミュージシャンで上手いという方達は、ほとんどが移民の方でした。
イギリス人で上手い方は郊外にいるイメージが強かったです。
ですので、イギリスがアーティストビザを切って約5年、これがイギリスとドイツの音楽にどう影響を与えるのかとても興味深いです。

最後にですが、明日以降、いつも通りバンド紹介に入るのですが、今回「80sメタル」の様な大きい枠組みではなく、正統派メタルは国ごとに細分化してますので、80年代までのドイツの正統派メタルだけ紹介させていただきます。
ハロウィーンも本当にジャンルのことを言えばパワーメタルですが、このムーブメントの象徴のバンドですので、ジャーマンメタルに入れます。


ではまた次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 

Diamond Head 初級編 (重金属系譜図3 NWOBHM)メタル系譜図

こんにちは!!
今日は、とりあえず最期のNWOBHMのバンド紹介になります。
Diamond Headです。
一度は、シーンから消えた物の、メタリカがカヴァーしたことにより、一度カムバック後、また活動停止、しかし、完全復活をした奇跡のバンドです。


 



1️⃣ 結成

1976年イギリス、スタウアブリッジ。同じ学校に通っていたBrian TatlerとDuncan Scottがバンドを結成します。そこに同年、Sean Harrisが加入します。

78年に二曲入りのデモを自主製作し、そのデモがサウンド誌のGeoff Bartonへと渡ります。
バンドは自分達でツアーを組み、ライブの評判が良かったことから、AC/DC, Iron Maidenのサポートアクトを勝ち取ります。
レコード契約がなかなか取れなかったバンドは、独立レーベルのHappy Face Recordsより、一枚目のアルバム「Lightning to the Nations」をリリースします。

ドイツのレコードレーベルWoolfe Recordsへとレコード盤制作のために、オリジナルマスターを郵送しましたが、結局、マスターは帰ってこず、90年にメタリカのLars Ulrichにより発見されるまで紛失する事件が起こります。


Sean Harris (Vo/Gt)     Brian Tatler (Gt)     Colin Kimberley (Ba)     Duncan Scott (Dr)

1st : Lightning to the Nations (80)

 


Lightning To The Nations 2020

 

 

2️⃣ 黄金期 ~ 活動停止

82年に「Borrowed Time」をリリースします。このアルバムがUKチャート24位とヒット作となります。

83年に「Canterbury」をリリースします。
84年に行った18日間のUKツアーが失敗に終わり、バンドは多額の負債を抱えます。
四枚目のアルバムの制作でもレーベルが見つからず、結局このアルバムは完成することができませんでした。
バンドは空中分解し、Seanがソロ活動を始めた事で、バンドは長い休暇に入ります。

90年前後にバンドは再び集まり、93年に「Death and Progress」をリリースします。
このアルバムには、Tony IommiやDave Mustaineをゲストに迎えた豪華なラインナップとなりました。

00年にSeanとBrianは再び集まり、アンプラグドタイプのライブを行います。
バンドは02年に再びツアーの失敗で大金を失います。
そして再び活動休止します。


Sean Harris (Vo/Gt)     Brian Tatler (Gt)     Colin Kimberley (Ba)     Duncan Scott (Dr)

2nd : Borrowed Time (82)
3rd : Canterbury (83)

Sean Harris (Vo/Gt)     Brian Tatler (Gt)     Pete Vuckovic (Ba)     Karl Wilcox (Dr)

4th : Death and Progress (93)

 


Death & Progress

 

3️⃣ 現在

 

04年にNick Tartが加入します。
そして、05年に「All Will Be revealed」をリリースします。
そして、Megadethと共に22日間のツアーを行います。
06年にNWOBHMの25周年ライブにヘッドライナーとして出演します。

07年には「What’s in Your Head?」をリリースします。
ヨーロッパ、US、日本と大規模なツアーを成功させます。

16年には「Diamond Head」をリリース、19年に「The Coffin Train」をリリースと、完全復活を果たしました。


Nick Tart (Vo)     Brian Tatler (Gt)     Adrian Mills (Gt)     Eddie Moohan (Ba)     Karl Wilcox (Dr)

5th : All Will be Revealed (05)
6th : What’s in Your Head? (07)

Rasmus Bom Andersen  (Vo)     Brian Tatler (Gt)     andy Abberley (Gt)     Eddie Moohan (Ba)     Karl Wilcox (Dr)

7th : Diamond Head (16)
8th : The Coffin Train (19)

 


ダイアモンド・ヘッド

 

4️⃣ 考察

さて、最後はMachine Headです。
特に、アメリカのスラッシュメタルに影響を与えた伝説的なバンドですが、前回のDef Leppardとは逆に、プロモートに恵まれなかったという印象のあるバンドです。
しかしながら、カムバックの際には、豪華なミュージシャン達がゲスト参加している所を見て、本当に人徳があるのだと思います。
確かに80年の一枚目の、「Am I Evil?」を聞く限りスラッシュメタルですよね。
そして、完全復活してからは、明らかにNWOBHMの音を次世代に伝えているバンドの一つになっていると思います。

僕も、イギリスでツアーをした際には、各地のベテランバンドさん達と一緒になる事が多かったのですが、独立レーベルや自主レーベルで長年やってる方ほど、人徳のある人が多かった気がします。

現在のSNSの進化で、このNWOBHM期に起こったようなムーブメントは起こる(起こせる)可能性は十分にありますので、簡単に諦めずに、自分の信じたことをやれば、最終的に手に入るはずだと、Diamond Headの記事を書きつつ思った次第です。

オススメですが、「Lightning to the Nations」は名盤です。
「Death and Proggress」はメタルヘッズの愛に溢れた作品なんで、大好きですね。
最後に、ボーカルがRasmusに変わってから、かなり、楽曲が面白くなったので、「Diamond Head」「The Coffin Train」はオススメです。


では、次回は次のジャンルに行きますので、まとまるまで、少し時間かかるかもしれませんが、お楽しみに。

ではまた次回!!  🤘🤘Stay Metal🤘🤘
 


Coffin Train