Motörhead 初級編 (重金属系譜図70sハードロック)
こんにちは!!
今日は、重金属系譜図70sハードロックより、メタルの誕生、スラッシュメタル、ハードコアパンクに影響を与えたモンスターバンドのMotörheadについてです。
多分いつも通り、初級編では、バンドの流れのまとめで終わりそうですが、お付き合いください。
1️⃣ 結成
1975年、当時Hawkwindでベースを弾いていたレミー・キルミスターが、カナダの税関でドラッグ所持のために捕まり、そのままHawkwindをクビになってしまいます。
そして、自身のバンドを立ち上げるために、Larry Wallis(Gt)、Lucas Fox(Dr)に声をかけて、MMotörheadが誕生します。
バンド名は、レミーがHawkwindの為に書いていた曲名Motörheadから取ったものです。
その当時レミーは、バンドの方向性について、
「単純でうるさく、速く、耳障りで、傲慢で、スピード狂なバンドがやりたい。うるさすぎて、俺たちが隣に越したら、庭の草が死ぬようなね」
と語ったように、まさに、爆音ロックンロールというようなイメージを最後まで貫きました。
3人は、ロンドン、チェルシーにあったSound Management Studioにて、リハーサルを行った。 レミーは後に、「バンドは当時、金も機材もなく、よくそのスタジオから機材を盗んでいた」と話したように、彼らも激動の70年代の経済恐慌と戦ったバンドでした。
活動を始めてすぐに人気が上がり、ロンドンHammersmith odeonにて、Blue Oyster Cultのサポートとして大舞台に立ちます。
1975年に念願のアルバム制作が決まりましたが、レミーがドラマーのFoxに不信感を抱いており、代わりにPhil Taylorを起用。
1976年にツインギター構成にする為に、Eddie Clarkeを入れたが、逆に、Wallisが元々いたPink Fairiesの再結成のために脱退。
この3人がクラシックラインナップと呼ばれることになります。
しかし、アルバムを完成させるも、レーベルが満足せず、リリース拒否に。
1979年に、幻の1stアルバムMotörheadのリリースが叶い、2ndアルバムOverkill、3rdアルバムBomberと立て続けにリリースした。
1980年には、一気にMotörheadを有名にしたアルバム Ace Of Spadesをリリース。
バンドの人気は絶頂になり、ITVの子供番組にゲスト出演するくらいに人気だった。
1982年にIron Fistをリリース。このアルバムでクラシックラインナップでの録音は最後となった。
Lemmy Kilmister (Ba/Vo) Eddie Clarke (Gt) Phil Taylor (Dr)
1st : Motörhead (77)
2nd : Overkill (79)
3rd : Bomber (79)
4th : Ace Of Spades (80)
5th : Iron Fist (82)
2️⃣ メンバー変動期
83年のツアー中にギターのClarkeが脱退、代わりに元Thin LizzyのBrian Robertsonが加入。
契約は、ツアー終了までの演奏と、アルバム1枚というものだった。
この時期に初の日本公演も成功させ、アルバムAnother Perfect Dayをリリース。
しかし、この作品が最もメロディアスな作風となり、当時の昔からのファンから不評でした。
Lemmy (Ba/Vo) Phil Taylor (Dr) Brian Robertson (Gt)
6th : Another Perfect Day (83)
契約を終えたRobertsonはバンドを去り、後任として、無名のギタリストだったWurzelとPhil Campbelを入れてツインギター構成へ。
同時期に、Taylorが脱退。 Campbelの紹介で、元SaxonのPete Gillが加入。
86年に Orgasmatronを、89年にRock'n'Rollをリリース。
Lemmy (Ba/Vo) Pete Gill (Dr) Wurzel (Gt) Phil Campbel (Gt)
7th : Orgasmatron (86)
Lemmy (Ba/Vo) Phil Taylor (Dr) Wurzel (Gt) Phil Campbel (Gt)
8th : 1916 (91)
1992年には、1916で戻ったTaylorがクビになり、実質Taylorを含めて3人のドラマー(Tommy Aldridge、Mikkey dee)が叩いてMarch Or Dieが制作された。
このアルバムでは、レミーがOzzy OsbourneのアルバムNo More Tearsに楽曲を共同制作した縁で、Ozzy OsbourneとZakk WyldeがHellraiserという曲に参加している。
I aint no nice guyでは、ガンズのスラッシュもソロを提供した。
Lemmy (Ba/Vo) Wurzel (Gt) Phil Campbel (Gt) Tommy Aldridge (Dr) Phil Taylor (Dr on I aint no nice guy) Mikkey Dee ( Dr on Hellraiser)
9th : March Or Die (92)
3️⃣ メンバー安定期
March Or Dieのリリース後、Taylorの後任にアルバムにも参加した元King DiamondのMikkey Deeが正式加入。
1996年にWurzelが辞めて3人体制に戻り、このLemmy、Campbel、Mikkeyのラインナップが活動終了まで続くことになります。
2015年12月28日に69歳でレミーが永眠します。
その翌日、Mikkey Deeが公式声明で、Motorheadの40年間の活動に終わりを発表します。
Lemmy (Ba/Vo) Phil Campbel (Gt) Wurzrl (Gt) Mikkey Dee (Dr)
10th : Bastards (93)
11th : Sacrifice (95)
12th : Overnight Sensation (96)
Lemmy (Ba/Vo) Phil Campbel (Gt) Mikkey Dee (Dr)
13th : Snake Bite Love (98)
14th : We Are Motorhead (00)
15th : Hammered (02)
16th : Inferno (04)
17th : Kiss Of Death (06)
18th : Motorizer (08)
19th : The World Is Yours (10)
20th : Aftershock (13)
21st : Bad Magic (15)
4️⃣ 考察
Motörheadほど、不思議なバンドはいないでしょう。
ジャンルに当てはまらない。 音楽性を説明するときにMotörheadみたいな音楽で、通用するんですよね。
確かに、爆音でロックンロールでも分かりやすいですが、メタル、スラッシュメタル、ハードコアパンクの要素が入っており、本当にMotörheadというジャンルというしかないくらいです。
TankやGirlschoolなどを発見して世に売ったりと、見た目はイカツイですが、友好関係が広くいろんなジャンルから尊敬されてきたバンドだと思います。
僕の個人的な思い出ですが、Kissのジーン・シモンズが神学校の子供にロックを教えるというMTVの番組「Rock School」というのがありまして、学校でバンドを組ませて、最後はHammersmith OdeonでMotörheadの前座をするというのがラストでした。笑
その中で、子供バンドはみんなで作った綺麗な衣装を着て、Motörheadへ挨拶へ行くんですが、そこでレミーが
「君たちはスターみたいだよ。俺たちを見てみろよ。農民みたいだろ?」
という発言が今でも鮮明に覚えています。
その言葉の中に、レミーという人格が詰まっているような気がしました。
ロンドンにいるときには、毎年10月にHammersmith odeonでライブがあり、GirlschoolやThe Damnedなどと一緒に毎年楽しいパーティーライブを体験できたのも思い出です。
記事の中では、悪いように書いてますが、正直、Brian Robertson時期のAnother Perfect Dayが実は一番ツボだったりするんですよね。笑
確かに、Thin Lizzyに寄りましたが、未完成で新しい物の持つパワーはとても魅力的で、正直新しい音楽スタイルのヒントがあのアルバムにあるとまで思ってるんですよね。
初級編ですので、いきなりあのアルバムはオススメはできませんが、Motörheadが好きなら避けずに聴いて頂きたいアルバムなんです。
Venomにもそういう時期があり、やはり、未完成の美学に惹かれます。
ということで、70年代は重要バンドが多いので、もう少し、このバンドシリーズを続けます。
では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘