Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Pretty Maids (重金属系譜図6 - 80s欧州メタル)(メタル系譜図)

こんにちは!
本日は前回の繋がりでデンマークのバンド「Pretty Maids」です!

特に日本で大ヒットしたバンドですよね!

しかし、全盛期で止まってる方も多いと思いますので、まとめていきます!

 

 

1️⃣ 結成

1981年、デンマークのHoesensにて、Ken HammerとRonnie Atkinsにより結成されます。
始めはカヴァーバンドで、「Pretty Pretty Panick」と名乗っていましたが、すぐにオリジナルを書き始めてデモを制作、そしてイギリスのレーベルBullet Recordsと契約します。

83年に、EPをリリースします。その際にバンド名を「Pretty Maids」と改名します。
84年には、 CBS Recordsと契約し、「Red, Hot and Heavy」をリリースします。

アルバムはヒットし、87年に「Future World」をリリース。
ロディックサウンドにアグレッシブなボーカルという彼らの音楽性を定義したアルバムとなりました。


Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Rick Hanson (Gt)     Allan delong (Ba)     Phil Moorhead (Dr)     Alan Owen (Key)

1st : Red, Hot and Heavy (84)
2nd : Future World (87)

 

 


FUTURE WORLD


2️⃣ 90年代

90年にRodger Gloverをプロデューサーに迎え「Jump the Gun」をリリースします。
セールスは世界的に見て悪くなりましたが、日本だけは違い高セールスを記録します。

アルバムの失敗により、バンドは解散の危機にあり、AtkinsとHammerを残しメンバーはバンドを去ります。
バンドは解散を免れて、92年に「Sin-Decade」をリリースします。

アルバム収録曲「Please Don’t Leave Me」は大ヒットし、John Sykes/Phil Lynottのカヴァー曲という事で多くの人の関心を引きました。

日本での成功を確実なものにするために、アコースティックアルバム「Stripped」を93年にリリースします。

そして、95年に「Scream」をリリースします。
作風はさらにヘヴィーになります。

97年には「Spooked」をリリース、ヘヴィーさは少なくなり、80年代の様な作品となりました。
99年には「Anything Worth Doing Is Worth Overdoing」をリリースします。
ヒットを狙ったキャッチーな作風のアルバムになりました。


Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Ricky Marx (Gt)     Allan delong (Ba)     Phil More (Dr)     Alan Owen (Key)

3rd : Jump the Gun (90)

Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Kenn Jackson (Ba)     Michael Fast (Dr)     Alan Owen (Key)     Dominic Gale (Piano)

4th : Sin-Decade (92)
5th : Stripped (93)
6th : Scream (94)

Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Kenn Jackson (Ba)     Michael Fast (Dr)     Alan Owen (Key)

7th : Spooked (98)
8th : Anything Worth Doing Is Worth Overdoing (99)

 


Sin-Decade (Album Version)

 

3️⃣ 2000年以降

 

00年に「Carpe Diem」を、02年には「Planet Panic」をリリースします。
ヘヴィー路線に戻ります。

03年に所属していたRock Onというマネージメント会社が倒産、権利関係、金銭面での問題が降りかかります。
同年、Hammerが心臓発作を起こし、レコーディングは延期を繰り返します。

そして、06年に「Wake Up to the real World」をリリースします。

その後、Frontiers Recordsに移籍し、10年に「Pandemonium」をリリースします。

13年には、「Motherland」をリリースします。
その後、16年に「Kingmaker」を19年に「Undress Your Madness」をリリースします。

Frontiers recordsに移籍後は、90年代のヘヴィネスは少なくなり、よりメロディックな楽曲が増えました。


Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Kenn Jackson (Ba)     Michael Fast (Dr)     Alan Owen (Key)

9th : Carpe Diem (00)
10th : Planet Panic (02)

Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Kenn Jackson (Ba)     Allan Tschicaja (Dr)     Morten Sandager (Key)

11th : Wake Up to the Real World (06)
12th: Pandemonium (10)

Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Rene Shades (Ba)     Allan Tschicaja (Dr)     Morten Sandager (Key)

13th : Motherland (13)

Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Rene Shades (Ba)     Allan Tschicaja (Dr)     Kim Oleson (Key)

14th : Kingmaker (16)

Ronnie Atkins (Vo)     Ken Hammer (Gt)     Rene Shades (Ba)     Allan Sorensen (Dr)     Chris Laney (Key)

15th : Undress Your Madness (19)

 

 


スプークド

 

 

4️⃣ 考察

Pretty Maidsですが、特に日本では90年初期から中旬まで大人気でした。
確かに、これがPretty Maidesのサウンドだというのが掴みづらいバンドではあります。

デビューアルバムは、ストレートなジャーマンメタル/NWOBHMなのですが、「Future World」でいきなりキーボードが前に出て、AORっぽくなりましたが、ボーカルはRonnie Atkinsなんですよ。笑 (かなり丸く静か目に歌ってますが。)

このブログではよく書く、メインストリームのバンドは90年代にはつまらない作品を出すか、活動休止するバンドが多い中、Pretty Maidesは90年代が一番良い作品が多いバンドだと思います。
そして前回のKing Diamondみたいに時代に左右されないバンドも稀にいます。

僕が思ってるだけなのか日本人がそう思うのかという点がありまして、それが93年の「Stripped」です。
解散やヨーロッパでのセールス不調の中、日本だけがなぜか順調だということで、90年代は僕的には日本人の好む作品を作る様に意識している気がしなくもありません。

僕的には90年代の作品の方がバランスが取れている様に感じますが、世界基準では多分Frontiers移籍後なんだと思います。

Pretty Maidsも個人の嗜好はありますが、捨て作品はない素晴らしいバンドです。
1stはジャーマン/NWOBHM、2ndはAOR、90年代以降はメロディックメタル、Frontiers移籍後は本当にFrontiersっぽい作品(笑)という様に変化しておりますので、「Future World」、「Sin Decade」、「Spooked」、「Pandemonium」くらいからお試しください!

ではまた次回!! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘




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