Judas Priest 初級編 (重金属系譜図70sハードロック)
こんにちは!
本日は重金属系譜図の70年代ハードロックより、Metal GodのJudas Priestをやります。
世界経済恐慌の中、経済面でメンバーの交代を繰り返しながらも活動を続け、メタルゴッドと言われるようになったバンド。
では、早速やっていきましょう!
1️⃣ 結成
結成は、1969年のイギリス、バーミンガム。
Al atkins(Vo)、Brian Stapenhill(Ba)、John Perry(Gt)、John Partridge(Dr)により結成されました。
その年に、Perryの自殺があり、後任として、K.K.Downingが加入します。
すぐに、レーベルとの契約が決まり、アルバムの制作に入りますが、制作段階で、レーベルが倒産。 1970年にバンドは一度解散されました。
K.K.は幼少期からの親友Ian Hill (Ba)と John Ellis (Dr)とFreightというバンドを結成。
そこにAl atkinsが加入したことで、Judas Priestが復活することになります。
Alは後にVictim Of Changesになる曲Whiskey Womanなど、バンドの為に作曲をやりますが、72年に経済的な理由で脱退。
そこで、当時Ian Hillの恋人の兄弟だったRob Halford(Vo)と、John Hinch(Dr)が加入します。
74年には、初のヨーロッパツアーを行い、ついにレーベルとも契約を結びます。
レーベルからの5人目のメンバーを入れるべきだという提案があり、バンドはツインギター体制にすることを決めます。
そして、Black Sabbathのトニー・アイオミのプロダクションにいた、Glen Tiptonが加入。
同年に、1stアルバム「Rocka Rolla」をリリースします。
75年には、バンドの経済状況が悪化。 ほとんどのメンバーはパートタイムで仕事をしながら、バンド活動を継続しながらも、2ndアルバム「Sad Wing Of Destiny」をリリース。
Rob Halford(Vo) K.K.Downing(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) John Hinch(Dr)
1st : Rocka Rolla (74)
Rob Halford(Vo) K.K.Downing(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) Alan Moore(Dr)
2nd: Sad Wings Of Destiny (76)
2️⃣ メジャーデビュー
1977年には Deep PurpleのRoger Gloverをプロデューサーに迎えて、メジャー1stアルバム「Sin After Sin」を制作します。
この際、Alan Mooreが脱退したため、セッションドラマーとしてSimon Philipsが参加しました。
Simonは正式メンバーになることを拒んだため、翌年78年発売のStained ClassとKilling Machine(Hell Bent For Leather)では、Gloverのプロダクションにいた、Les Binksが参加しました。
そして、このメンバーで日本初公演を成功させました。
Rob Halford(Vo) K.K.Downing(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) Simon Philips(Dr)
3rd : Sin After Sin (77)
Rob Halford(Vo) K.K.Downing(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) Les Binks(Dr)
4th : Stained Class (78)
5th : Killing Machine (Hell Bent For Leather) (78)
3️⃣ 黄金期
1979年に、日本公演のライブアルバム「Unleashed In The East」を発売しセールス的に大成功しましたが、このアルバムでの演奏にお金が支払われないことに不満を持った、Les Binksが脱退。 代わりに元TrapezeのDave Hollandが入ります。
1980年にBritish Steelをリリース。ラジオ用の短くキャッチーな曲をたくさん入れたことにより、多くのファンを獲得。
81年には、Point Of Entry、82年には、Screaming Of Vengeanceで100万枚のセールスを記録と大成功を収めます。
84年には、Defenders Of The Faithを発売後、86年のTurbo、88年のRam It Downでは今までとは違うアプローチをレーベルより要求され、シンセサイザーを使ったりと新しい事を試します。
90年にTom Hollandが抜け、後任として、元Racer XのScott Travisが加入。
そして、バンドの最高傑作と呼ばれるアルバム「Painkiller」がリリースされます。
Rob Halford(Vo) K.K.Downing(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) Dave Holland(Dr)
6th : British Steel (80)
7th : Point Of Entry (81)
8th : Screaming Of Vengeance (82)
9th : Diffenders Of The Faith (84)
10th : Turbo (86)
11th : Ram It Down (88)
Rob Halford(Vo) K.K.Downing(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) Scott Travis(Dr)
12th : Painkiller (90)
4️⃣ 変動期
アルバムの成功とは逆にRob Halfordには90年、91年は辛い年であり、まずは、有名になったサブリミナル事件です。
アメリカに住む18歳と20歳の子供が自殺をした事件で、親たちが、彼らが自殺する前にJudas PriestのStained Classに収録されているBetter By You, Better Than Meを聴いていた事でその曲のサブリミナルメッセージによって、自殺したと、バンドを告訴するという事件がありました。
バンドは勝訴しましたが、この事件は悪いイメージをバンドにつけてしまいました。
そして、91年の8月にRobはカナダの公演で大怪我を追ってしまいます。
そして、翌月の91年9月にRobはバンドを脱退してしまいました。
RobはFightというバンドを結成します。RObの後任には、PriestのコピーバンドBritish SteelをしていたTim Owensが加入し、Jugulator、Demolitionの二枚のアルバムをリリースしました。
Tim Owens(Vo) K.K.Downing(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) Scott Travis(Dr)
13th : Jugulator (97)
14th : Demolition (01)
5️⃣ 再結成
2003年に、Rob Halfordの復帰が発表され、OwensはアメリカのバンドIced Earthに加入します。
2005年に再結成第1弾アルバム、Angel Of Retributionを2008年には、Nostradamusをリリースしました。
2011年には、初期メンバーのK.K.Downingが引退を発表。
後任に、元Voodoo SixのRichie Faulknerが加入して、2013年にRedeemer Of Soulsをリリース。
2018年にFirepowerをリリース。 そのツアーが始まる前にGlen Tiptonがパーキンソン病であることを公表し、事実上の引退を発表。
Rob Halford(Vo) K.K.Downing(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) Scott Travis(Dr)
15th : Angel Of retribution (05)
16th : Nostradamus (08)
Rob Halford(Vo) Richie Faulkner(Gt) Glen Tipton(Gt) Ian Hill(Ba) Scott Travis(Dr)
17th : Redeemer Of Souls (13)
18th : Firepower (18)
6️⃣ 考察
オリジナルメンバーが早々に全員いなくなるという不思議なスタートで始まったJudas Priestでしたが、やはり、経済恐慌に苦しめられたバンドの一つでした。
オリジナルでバンドの発案者の一人のAl Atkinsはその後も自分のペースで活動を続けて、正直かなり好きなシンガーです。 最近はRobに寄せてる感じもありますが。笑
50年という活動の中で、このバンドが一番分かりやすいメタルのシンボルなような気はします。
早々に、レザーファッション、ハーレーダヴィッドソン、鋲のアクセサリーなどを使い、クラシックメタルのビジュアルイメージを定着させたバンドだと思います。
やはりオススメは、Diffenders Of The Faith!捨て曲ないアルバムはたくさんありますが、その中でも、名曲ラッシュがすごいのがこのアルバムです。
本人たちも公言していて、確かに、売れてから一曲も演奏されてないアルバムが一枚目のRocka Rollaです。笑
スタイルにもばらつきがあり、確かに、Painkillerなんかと比べると別バンドとしか思えないのですが、ここからPainkillerへと変化したと思えば、凄まじさを感じますね!
最新アルバムのFirepowerには本当に驚かされました。
全盛期に戻ってるというのか、60代後半が3人、Tiptonは70歳だったかもしれないと考えれば、全盛期よりすごいような気もします。。
何やら、50年の節目ということで、TiptonとHalfordが去年会っていて、新作が出るとか出ないとか噂になってますね!
スタイルを変えて、70すぎても活動しているバンドはおりますが、Firepowerのような攻撃的なメタルを70代の人が作るというのは人類史上未知の領域な気がして、もし次作があるなら楽しみでなりませんね!!