Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Trouble初級編 (重金属系譜図7 - ドゥームメタル)(メタル系譜図)

今回は、Troubleです!
初期ドゥームメタルのバンドとしては重要なバンドの一つですが、元々はホワイトメタルなるプロジェクトに参加という形でデビューした事から、Black Sabbath直系のサウンドとは違うオリジナルサウンドが生まれました。


 

 

 

 

 

1️⃣ 結成

 

1979年にアメリイリノイ州にてRick Wartell (Gt), Bruce Franklin (Gt), Eric Wagner (Vo), Ian Brown (Ba)により結成されます。

メンバー交代をしながら活動を続けていたある時にMetal Bladeが当時メタルのイメージが悪魔的だったため、その反対の「White Metal」というジャンルを作ろうとバンドを探していた際、Troubleの名前が上がりました。

そして84年にデビューアルバム「Psalm 9」をリリースします。
85年には「The Skull」をリリースしました。

このアルバムのリリースの後、バンド内の関係が悪くなり、ベースとドラムが、Ron HolznerとDennis Leshに交代し、87年に「Run to the Light」をリリースします。

90年にDef American RecordsのRick Rubinプロデュースで「Trouble」をリリースします。

バンドの知名度が上がってきて、92年に「Manic Frustration」をリリースしますが、資金の問題でレーベルから契約解除されます。

95年にはMusic for Nations labelより「Plastic Green Head」をリリースします。

ここで、オリジナルメンバーのEric Wagnerが脱退し、Kyle Thomasが加入します。

バンドは解散はしませんでしたし、Wagnerは時々復活してライブをしていましたが、ここから2007年までライブのみの活動になってしまいます。(05年にはライブDVD発売あり)


Eric Wagner (Vo)     Bruce Franklin (Gt)     Rick Wartell (Gt)     Sean McAllister (Ba)     Jeff Olson (Dr)

1st : Psalm 9 (84)
2nd : The Skull (85)

Eric Wagner (Vo)     Bruce Franklin (Gt)     Rick Wartell (Gt)     Ron Holzner (Ba)     Dennis Lesh (Dr)

3rd : Run to the Light (87)

Eric Wagner (Vo)     Bruce Franklin (Gt)     Rick Wartell (Gt)     Ron Holzner (Ba)     Barry Stern (Dr)

4th : Trouble (90)
5th : Manic Frustration (92)

Eric Wagner (Vo)     Bruce Franklin (Gt)     Rick Wartell (Gt)     Ron Holzner (Ba)     Jeff Olson (Dr)

6th : Plastic Green Head (95)

 


Psalm 9

 

 

2️⃣ 復活

07年に「Simple Mind Condition」をリリースします。

翌年08年にWagnerとJeff Olsonが正式に脱退を発表します。 Warrior SoulのKory Clarke(Vo)とRetro Grave (Dr)が後任として加入し、新生Troubleとして再始動します。

アルバム制作の発表はされていたものの、中々動けない状況の中、Clarkeが脱退を発表。
そしてKyle Thomasが戻ります。

13年に「The Distortion Field」をリリースします。

21年の8月22日にオリジナルメンバーのWagnerがコロナの合併症により亡くなりました。


Eric Wagner (Vo)     Bruce Franklin (Gt)     Rick Wartell (Gt)     Chuck Robinson (Ba)     Jeff Olson (Dr)

7th : Simple Mind Condition (07)

Kyle Thomas (Vo)     Bruce Franklin (Gt/Ba)     Rick Wartell (Gt)    Mark Lira (Dr)

8th : The Distortion Field (13)



ザ・ディストーション・フィールド

 

3️⃣ 考察

troubleですが、音楽性だけで見ると、確かに初期2枚はNWOBHMとしても捉えられると思います。
ドゥームメタル自体が、魔女や魔法、死や終末などを取り上げてるので、悪魔的や反キリスト的な音楽だと間違っている人は多いと思いますが、実際は真逆で、聖書の中には救済や説教などの光の部分と、終末の様な闇の部分があり、両方がある事で聖書が成り立っているのです。

ドゥームはその闇の部分に焦点を当てている事が多いので、誤解されやすいですが、確実にキリスト教音楽です。
(宗教でなく、哲学として歌詞を各バンドももちろん沢山います)

ホワイトメタルというジャンルは結局根付きませんでしたが、その影響というのがTroubleのオリジナリティーになったことは事実だと思います。

初期二枚はNWOBHMの要素はあると思いますが、独特の雰囲気というのか、それこそ終末感ですね。笑
「Psalm9」に収録されてる「The Fall of Lucifer」なんかが良い例でしょうかね?
サビがバリバリのメジャーキーの曲なのに、暗いんですよ。笑

90年代は少しストーナーに寄りましたが、カッコよさはそのままです。
07年の復活作からヘヴィー路線に戻り、「The Distortion Field」は集大成と言える名盤だと思います!!

まずは「Psalm9」から試してその世界観が好きになればどのアルバム買っても気に入っていただけると思いますよ!!!

ではまた次回!  🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 


Run To The Light