Takuya Yada's 重金属ブログ

関西で音楽活動(主にメタル)をしているTakuya Yadaがメタル、イギリス、映画について考察するブログです

Europe 初級編 (重金属系譜図6 80s 欧州メタル)(メタル系譜図)

こんにちは!!
今日から新しいジャンルのバンド考察にいきます!
80s欧州メタルの一発目はやはりこのバンドでしょうね。 Europeです。
一般的には、「The Final Countdown」なんでしょうが。。笑

とりあえずやっていきます!

 

 

 

 

 

1️⃣ 結成

1979年、スウェーデンストックホルムにて
Joey Tempest (Vo), John Norum (Gt), Peter Olsson (Ba), Tony Reno (Dr) により結成されます。

その時のバンド名は「Force」でした。
そして82年、Tempestのガールフレンドが国内のタレントショー「Rock-SM」に応募し、4000組のバンドの中で優勝をしたことをきっかけに、「Hot Records」と契約します。
この際にバンド名を「Europe」に改名します。

翌年にデビューアルバム「Europe」がリリースされ、スウェーデンと日本でヒットします。

84年に「Wings of Tomorrow」をリリースし、CBS Recordsと85年に契約する事になります。


Joey Tempest (Vo)     John Norum (Gt)     John Leven (Ba)     Tony Reno (Dr)

1st : Europe (83)
2nd : Wings of Tomorrow (84)

 


明日への翼

 

2️⃣ 黄金期

85年にバンドは「On the Loose」という映画のサントラのために曲を録音します。
その曲「Rock the Night」がヒット曲となり、さらに注目を集めます。

同年、Epic Recordsと契約、86年に「The Final Countdown」がリリースされます。
このアルバムが全世界で大ヒットアルバムとなります。
しかし、ハードロックから遠のいた作風とこれからバンドが向かう方向性に疑問を持ったNorumは脱退します。

代役にKee Marcelloが選ばれました。

88年には「Out of This World」がリリースされます。
このアルバムも前作同様、ポップメタル路線になりつつも、シングル含めヒット作となります。

91年に「Prisoners in Paradise」がリリースされます。
良作のアルバムでしたが、シーンはメタルからグランジに移りつつあり、メインストリームでのハードロック、メタルの人気が落ちてきていたこともあり、良いセールスではありませんでした。

このアルバムでのツアーでバンドは無期限の休止を発表します。
Norum, Tempest, Marcelloはソロ活動やセッション活動を始めます。


Joey Tempest (Vo)     John Norum (Gt)     John Leven (Ba)     Ian Haugland (Dr)     Mic Michaeli (Key)

3rd : The Final Countdown (86)

Joey Tempest (Vo)     Kee Marcello (Gt)     John Leven (Ba)     Ian Haugland (Dr)     Mic Michaeli (Key)

4th : Out of This World (88)
5th : Prisoners in Paradise (91)

 


ファイナル・カウント・ダウン

 

 

3️⃣ 再結成

98年、メンバーは再結成に向けての話し合いを開始します。
グランジのブームが終わり、次第にメタルのシーンが元に戻りつつあるため、バンドは最適なタイミングだと判断し、John Norumを含むメンバーが呼び出され、翌年99年に、Marcello, Norumの二人が参加する唯一のライブが開催されました。

03年に再結成後初のアルバム「Start from the Dark」がリリースされます。
Norum在籍時の音に比べ、ヘヴィーでモダンなギターリフにEuropeらしいメロディーが乗る新しくも懐かしい作品となり、60万枚のセールスというヒット作となります。

06年には「Secret Society」がリリースされます。
前作のサウンドを基盤にさらにメロディックな作品になりました。

08年にはストックホルムにて「Almost Unplugged」というライブが開催され、公式サイトより、全世界配信されました。
同年この音源は同タイトルでリリースされ、DVDも09年に発売されました。

09年に「Last Look at Eden」がリリースされます。

そして、12年「Bag of Bones」がリリースされます。
ヘヴィネスの中に少しブルース色が出てきており、サウンド的にもバンドの新しい方向を示す作品となりました。

15年に「War of Kings」がリリースされます。
再結成後の集大成という感じのアルバムになりました。

17年には現時点での最新作「Walk the Earth」がリリースされます。

 

Joey Tempest (Vo)     John Norum (Gt)     John Leven (Ba)     Ian Haugland (Dr)     Mic Michaeli (Key)

6th : Start from the Dark (04)
7th : Secret Society (06)
8th : Last Look at Eden (09)
9th : Bag of Bones (12)
10th : War of Kings (15)
11th : Walk the Earth (17)

 

 


Start From The Dark

 

4️⃣ 考察

さて前置きでも言いましたがEuropeは一般的には「The Final Countdown」が世界的な大ヒットアルバムとなった事で知られてますが、Kee Marcello時代でもバラードが多いことを除いてバンドの芯は変わってないんですよね。

1枚目はチューニングの問題やボーカルのキーの問題はありますが、それ以上に楽曲や演奏に未来を感じるアルバムでした。
そして「Wings of Tomorrow」という名盤が生まれました。

やはり、プロジェクトが大きくなると、バンドを売ろうと有名なプロデューサーが付いての「The Final Countdown」でした。
Tempest、Levenはコマーシャル路線に行きたいプロデューサーに同意、Norumは反対だったんでしょう。
一枚だけならとやってみたら、モンスター級に売れてしまい、もうハードロック路線には戻れないんだなって感じでしょうね。

Norumの脱退後の初ソロアルバム「Total Control」を聞いてみても、当時のEuropeと音楽性はあまり変わらないんですよね。
「Total Control」というタイトルから考察するに、Norumは楽曲を提供した際にかなり編曲されたのだと思います。
ソロが長いとか、ギターが歪みすぎだとか、スクラッチはいらないとか。。
実際、「The Final Countdown」の収録曲に似ている曲もちらほらありますので。。

なので、特に人間関係で脱退したのではなく、ビジネス上の音楽の考え方の違いなんだろうと思います。

面白いのが、Norumはソロアルバムの途中から、Zakk Wyldeにハマり、リフがBLS的になり、そのヘヴィーなリフをEuropeの再結成に持ち込んだ事で、「Start from the Dark」の衝撃度がやばかったんですよね。

活動休止期間に他のメンバーもソロアルバムや、Blazen Abbotとかかなり活動的でしたよね。

最近は、WhitesnakeやUFOの様に、ヘヴィーブルース系にシフトチェンジしてきているのですが、「Walk the Earth」には本当に驚きました。
もうOpethなんですよね。笑 プログレバンドへとも行ける可能性を感じるこの期待感をトップのベテランのバンドから感じる事なんて、思いもしてませんでした。

今回はギターの話をすると究極に長くなりそうなので、また機会があればまた!
(はい、John Norumの大ファンなんです。笑)


オススメですが、全部です。笑

強いて3枚だけ選べば「Wings of Tomorrow」「Start from the Dark」「Secret Society」ですかね。
でも正直に本当に全部大好きです。

では、また次回! 🤘🤘Stay Metal🤘🤘

 


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